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2018-05-28
4月から東京国立近代美術館で開催されている
横山大観展の最終日に何とか昨日滑り込みました。
今年が生誕150年、明治元年に生まれ、昭和29年に
89歳の生涯を閉じた大観の作品をまとめて見るのは
初めてで、掛け軸や屏風のほか40mに及ぶ日本で最長の
絵巻があり、これはとても素晴らしいものでした。
大観の絵は伝統的な日本画を継承しつつも定型から
離れたような表現があり、そこに独自の魅力を感じました。
帰りがけに出口で「この建物は、石橋正二郎氏が建設し
寄贈されたものである」と書かれたプレートに気が付きました。
近代美術館は昭和27年に京橋で開館したのですが、手狭になり
今の場所への移転の話が持ち上がった時、ブリジストンの
創始者である石橋正二郎が建物の寄贈を申し出たそうです。
設計者は東宮御所や帝国劇場などを設計した谷口吉郎で
昭和44年に竣工。私は学生の頃に初めて訪れたような
気がしてたので、入場券を探したら出てきました!
アンドリュー・ワイエス展で、その頃の手帳も見つかり
昭和49年(1974年)4月28日だったことが分かりました。
さて私は国立近代美術館に工芸館という分館があることを
今まで知らず、この度初めて訪ねました。本館を出て
お堀沿いに約300m坂を上がると、首都高速の代官町の
入口の右側に、重厚な建物が見えてきます。
この建物は明治43年に建てられた近衛師団の司令部で
戦後放置され荒廃していたものを、明治の貴重な煉瓦建築を
残そうという機運が高まり、昭和47年に重要文化財に
指定されて改修され、昭和52年に陶器、漆工、金工等を
展示する工芸館としてオープンしたのでした。
またここは終戦の日に、降伏反対の将校が師団長を殺害し
玉音放送の録音盤を奪おうとした事件の舞台で、歴史的にも
重要な建物がこのように保存されたことを知り嬉しい限りです。
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ページ作成日 2018-05-28
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