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2020-10-27
品川駅の高輪口を降りて、第一京浜国道を横浜方面に
少し戻ると舗道の右側に突然高い石垣が現れます。
この辺りは江戸時代から徳川家の鷹狩りや接待用の
御殿があったことから御殿山と呼ばれた場所で
三菱財閥・岩崎弥太郎の弟、弥乃助が伊藤博文の屋敷
16,500坪を購入して1908年に別邸を建てました。
「開東閣」とは“客を待つ”という意味だそうで、終戦後
10年間GHQに接収された後三菱地所の所有となり
三菱グループ28社が運営する迎賓館として今に至っています。
数年前知人が邸内を見学したことを偶然知り、ツテが
あれば行ける!とコネクションを探したのですが叶わず
忘れかけていたところ、今回の機会に恵まれました。
入館は1日に4組以内というのをあとから知りビックリ!
設計は英国人建築家ジョサイア・コンドル。鹿鳴館や
三菱1号館など明治期の代表的な建物を手掛けた彼ですが
開東閣は日本では他に類を見ない重厚な邸宅建築です。
石垣に沿って進むと門が見え、意外にも開いていました。
敷地内の道路を上ってくと広い塀が現れ、その向うにやっと
建物が見えてきました。まるでヨーロッパの森の中の館のよう。
夕暮れが迫っていたので私たちは先ず庭を散策。5人の専任の
庭師が手入れする芝生は厚みが5㎝くらいあり、絨毯のように
歩くとふかふかします。薄暮のバラ園を見学したあと館内へ。
広いバルコニーを見てから1964年に大改修が行われた
内部を見ると洋の中に和の味わいがあり、明治の大邸宅が
こうして保存されているのに感銘を受けました。この日のことは
創業100周年の年の忘れられない思い出になりそうです。
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ページ作成日 2020-10-27