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2024-10-22
全国都市緑化フェアが今年は川崎で開催され、19日に
「カルッツかわさき」で行われた開会式に出席しました。
秋期と春期、川崎区の富士見公園、中原区の等々力緑地
そして多摩区の生田緑地の3か所で行われます。
開会式では次のように川崎市に公園が誕生するまでの
経緯が映像で語られました。川崎市が大正13年(1924年)
誕生したあと、埋立地の臨海部を中心に多くの工場が
建設される一方、市民のための公園はなく、昭和11年に
都市計画第一号公園として富士見公園が決定、続けて
昭和16年に等々力緑地と、生田緑地が計画決定されました。
等々力は、関東大震災の復興事業として多摩川の砂利
採取が行われた土地に作られ、また市北部の多摩丘陵の
樹林地に、生田緑地が誕生しました。それから今まで
市内の緑地面積は当時の1/6まで減少したとのこと。
「カルッツかわさき」の道路の向かい側にあるのが
富士見公園で、川崎競馬場と富士通スタジアム(旧川崎球場)
の間を抜けると気持ちの良い広い芝生広場に出ました。
等々力緑地は今では川崎フロンターレのスタジアムで
有名ですが、釣り池も含めてこれだけの緑地が中原にある
のは、まだ続く区の人口増に少なからず貢献しているかも。
緑の面積が一番多いのが生田緑地。日本民家園には広大な
丘陵地に25棟の古民家が点在し、うち8棟が当社の施工で
プラネタリウム、岡本美術館他ここは文化的なグリーン地帯。
さて緑化フェアの運営全般を市からプロポーザルで受託した
のはTribute Kawasaki合弁会社で、当社も縁の下の力持ち
として重責を担っており、このフェアの成功を祈るものです。
テーマ名
ページ作成日 2024-10-22
2024-09-23
南青山にある「メゾン・ド・・ミュゼ」は“美術の館”という
名のレストランで、渋谷区の有形文化財に登録されるほどの歴史
を誇り、この度内部を見学して昼食を頂くチャンスがありました。
この洋館は大正7年(1918年)にたばこで財を成した
千葉家の3代目常五郎のために父親が建てたもので
RC造地下1階、地上2階で施工は竹中工務店。
大正時代の男爵一家が住んだ優雅な邸宅は、その後
所有者が変わり、1981年から会員制クラブとして開業、
その後ハウスレストランとして現在に至っています。
そしてここは、アールデコの芸術家・エルテの作品が
随所に置かれ、ニューヨーク・メトロポリタン美術館の
120作品より多くを所有する世界一のコレクションとのこと。
調べると彼はロシア生まれのフランス人で、第一次大戦後
アメリカ・ハリウッドに招かれ、映画のセットや衣装
デザインを皮切りに、バレーやオペラまで手を広げました。
まず私たちは会員のみ利用できるラウンジに集合したあと
そこから最上階の屋根裏部屋へ。木造の小屋組みの下で
エルテのブロンズ像などを眺めながら談笑するスペースです。
次は地下1階に。ここはかつて屋内プールだったところで
現在は一般のお客も利用できるバーになっています。
この部屋も多くのエルデの作品と、赤と青を基調にした
カラーリングのモダンな空間がマッチしていました。
見学が終って1階のレストランへ。中庭を眺めながらの
フレンチのコースをゆったりと堪能。100年を超える洋館での
アート鑑賞、ランチというのはなかなか得難い経験です。
テーマ名
ページ作成日 2024-09-23
2024-08-25
今年のお盆休みは遠出せず、都内をぶらぶら歩き。
その一つが「赤坂プリンス クラシックハウス」での
ディナーが付いた見学会でした。
この建物は、以前赤坂プリンスホテルの「旧館」と呼ばれ
隣には丹下健三の設計で1983年にできた40階建ての「新館」
があり、小泉純一郎氏が現役の時は旧館で毎月朝食会を行い、
私も時々参加したので、この建物には馴染みがあります。
1983年築の「新館」
さて新館の「赤プリ」は2011年に営業を終了して、まだ
30年経たない建物の解体が始まったのです。私はその時
何ともったいないことをするのだろう、と思いました。
その跡地には2つの高層ビルが建築され、一つは29階まで
商業施設とオフィス、30~36階がホテルの「紀尾井タワー」
もう一つは24階建ての高級賃貸「紀尾井レジデンス」です。
紀尾井町タワー
紀尾井レジデンス(左側)
幸い旧館は「赤坂プリンス クラシックハウス」として残り、
説明会でこの建物が1930年に旧朝鮮王室の李王家の東京邸
として建てられたことを初めて知りました。RC造2階建て
中世イギリスの住宅をイメージさせるチューダー様式を基調
とする設計は旧宮内庁によるもの。
戦後これを改装して1955年、客室35室の赤坂プリンスホテル
が開館したのです。この建物は2011年に東京都の有形文化財
に指定されて、再開発計画の中で保存が決まりました。
そして2棟のビル工事のため建物を南東方向に44m曳き家して、
あとから増築された部分を撤去してベランダを設け、創建当時の
姿を復元させ、さらに再活用のためバンケット部分を増築。
90年を超えた旧李王家の邸宅、赤坂プリンスホテルの
原形をゆっくりと体験できる形になったのは、築30年で
疑問もなく解体する今の日本ではとても貴重です。
テーマ名
ページ作成日 2024-08-25