お客様インタビュー田口 澄也様
花卉栽培が盛んだった市ノ坪
閑静な住宅街である中原区市ノ坪は、江戸時代に始まった花卉(かき)栽培が戦前まで盛んに行われていました。
「私の祖父も分家して菊の栽培を始めました。父は会社勤めをしながら花卉栽培を手伝っていましたが、
住変の宅地開発の影響もあり、賃貸業を始めました」と田口澄也さんは話します。
田口さんご自身も大学職員として働きながら賃貸業を営み、代々受け継いだ土地を有効活用しています。
2007年にジェクトの設計・施工で相模原にメゾネット賃貸の「プラムメゾン」を建築し、
ジェクトの一括借り上げシステム「J-パッケージ」をご利用いただいています。
「設計・施工から管理・メンテナンスまで一気通貫でお願いできるのでとても安心感がありました」という田口さんは、
今回の建築に当たり、周辺の物件と差別化を図りたいという意向がありました。
Win-winの関係を目指して
2019年7月、木造3階建てのモダンなメゾネット賃貸「A-sestet」が完成しました。
コンセプトは“シンプルモダン”。
外観はシャープなデザインで、建物内部は陽光や風を取り込みながら、外からの視線を遮り、プライバシーが守られた設計です。
名前の「sestet」とは六行連のこと。6枚の壁面が建物を区切り、6つの住戸を構成しています。
各住戸のリビングなどの居住スペースと水まわりなどの機能スペースを交互に配置したことにより、
隣り合う住戸の居住スペースが壁一枚で接することなく、より独立した生活空間を保っています。
この建物を設計した建築家の河野有悟氏と田口さんとの出会いは、ジェクト主催のイベントがきっかけでした。
建築家の作品展示ブースを見て回るなかで、田口さんは河野氏のデザインに目をとめ、
さらに偶然参加したセミナーで河野氏の「付加価値を追求した賃貸物件」に関する考えに賛同し、依頼する事を決めました。
「“入居者様に喜ばれる快適な住まい”であると同時に“河野さんの作品として完成された建物”という
win-winの関係にできればと思いました」と田口さん。
それが叶えば、築年数に関係なく入居者に選ばれ、永く住んでいただける住まいが実現すると考えたのです。
田口さんは完成した「A-sestet」を眺めながら振り返ります。
「河野さんのセンスを信頼してできる限りおまかせしたことで、コンセプトがブレることなく、
細部のデザインにいたるまで統一された作品に仕上がったと思います。
ジェクトさんには、細かい要望などについて調整していただき、満足のいく建物が完成しました」とおっしゃいます。
父から受け継いだ盆栽200鉢
田口さんは地域の活動にも積極的です。趣味はゴルフと車。お孫さんが遊びにくることも多く、休日も忙しい毎日を送っています。
「もう一つの趣味はガーデニング」という田口さん。
庭にずらりと並ぶのは、200鉢もの松や楓、花梨の盆栽です。
幹の太さや枝ぶりから樹齢の長さがうかがえます。
「父から受け継いで、もう20年以上は経ちます。
毎日の水やりは大変ですが、大切に育てていきたい」とキラキラと光る青葉に目を細めていました。