市川社長のブログ
別れ
- 2012年7月 6日 08:52
昨年の8月にブラジルから来日し、3か月間当家に
ホームステイして高校に通っていたガブリエル君が
留学期間を終えて、来週初め帰国することになりました。
同期のロータリー交換留学生は7人、先週の土曜日に
終了式があり各々がこの1年間の感想を発表しました。
皆が異口同音に言っていたのは学校生活の楽しさです。
一番日本語が流暢だったのはフィンランドのイエナ。
原稿を読んでいる学生が多いなか、ほとんど見ないで
ゴキブリを初めて見たこと、学校で寝るのが上手になった
などと笑いを誘い「楽しくて何度も時間が止まって欲しい」
と思ったほどで、帰るまでにメイド喫茶に行きたい、とも。
フランスのアレクシが一番驚いたのが電車の中で
寝ている人がいること。やはり学校は楽しく辞めたくない。
見た目が悪いわりに美味しかったのがお好み焼きで,
見た目はきれいだったがまずかったのがおせち料理。
初め満員電車が怖かった台湾のサユミは、自分の浴衣が
縫えるようになりました。一番明るいエクアドルのマリアが
発表しているとき、私の隣の先生が「いないと寂しくなる」
と漏らしていました。
そして一昨日はガブリエル君とタイのマイ君をうちに招いて
最後の食事会を行いました。マイ君は来日して4日目に当家で
行ったガブ君の誕生会に参加したことを、懐かしく思い出し
来年大学に入ったら、短期留学で日本に来たいとのこと。
当初ほとんど言葉が分からなかったガブリエル君はいま
私たちと意思疎通できる日本語のレベルになりました。
5月のロータリークラブの記念行事で久しぶりに会った際
その2週間前だったの私の誕生日を覚えていてプレゼントを
持ってきました。あれほど気が付き、礼儀正しい子が果たして
日本の高校生にいるか、と思わせるほどです。
10時近くなっても腰を上げない二人を促して別れを
惜しみながら散会しました。再び日本で会うことを約束して。
サウスカロライナ 2
- 2012年6月12日 10:07
人口6万人の小都市グリーンビル。住宅地は
低所得者向けから億単位のものまでさまざまで
これらを見て回りましたが、結構新しいものが多く
周囲の人口が増えていることが予測されます。
大西洋にも面しているサウスカロライナ州のなかで
ここは海から遠い方なので、逆に短時間のドライブで
森と湖の素晴らしい景観に接することができます。
グリーンビルのダウンタウンは休日のせいもあって
家族連れが多く、中心部を流れている川の周辺は
かなりの賑わいで、どこか避暑地に来ているような
雰囲気も感じました。
バネル宅に2泊した後、我々4人は最終目的地の
大西洋岸のチャールストンまで車で移動しました。
ここはかつて奴隷がアフリカから運ばれた最大の港で
そのころ綿花の栽培で非常に繁栄した地域です。
現存する大きなプランテーションを見学しましたが
オークの巨木の並木は南部特有の景色を生み出し
いくつか残る奴隷小屋は当時のままとのこと。
海辺近くの歴史地区には優雅な邸宅が並び、その中の1軒の
見学ツアーに参加しましたが、家主が住んでいる中を見せる
ところがいかにもアメリカらしい。
アメリカ南部を旅して感じたのは、人々の人懐っこさです。
歴史地区を歩いていると自転車が止まり「その門はここで
2番目に古いものですよ」と見ず知らずの東洋人に
わざわざ教えてくれるのです。
バネルのご主人も駐車場で「もう少し後ろに下がって」
と知らない人に声を掛けたりします。彼にそのことを聞くと
「北部に住んでいたときは隣人に挨拶しても返事がなかった」
とのこと。またレストランでの、にこやかで気持ちよい対応も
特筆するものです。
バネルも観光地などですぐ他人と親しく話をします。(写真上)
帰るころは私もだいぶ慣れて、エレベーターの中で
見知らぬ人と少し挨拶できるようになりましたが
私たちは日本でどうしてこれができないのでしょうか?
南部アメリカの素晴らしい大自然と、人々のホスピタリティに
大いに触れた旅でした。
サウスカロライナ 1
- 2012年6月10日 20:49
6月2日にはサウスカロライナ州のバネルを
訪ねました。彼女はコンサル会社の社長です。
アッシュビルの空港で再会し、自宅のある
グリーンビルまで行く途中、ビルトモアハウス
というアメリカで一番大きな邸宅を見学しました。
敷地は980万坪と想像を絶する広さで、建物の
床面積は16,300㎡で部屋数が250室、内部は
フランスの王宮のような造りで、アメリカの大富豪の
ケタ外れぶりを実感することができました。
翌日はちょうど日曜日で、一緒に教会に行かないかと
誘われました。クリスチャンでもないのにいいのかな
との心配は、全く杞憂に終わりました。
ここでも堅苦しい挨拶など一切なく、リズミカルな
ゴスペルの合唱から始まって、それで皆の心が一つになり
私もどんどん引き込まれて、たいへん心を動かされました。
歌が終ると牧師のアレックスが聖書の一節を引用しながら
力強く皆に説くと、聴衆からも"That's right""I agree"
"Amen"など「合いの手」が入り、日本のような演説者の
一方通行ということは全くないのです。
彼の言っている英語の2割も分りませんが
非常にエネルギッシュに聴衆をぐんぐん引き込んで
いくのが伝わってきます。ユーモアもたっぷりでクイズ
形式のコーナーでは皆を大笑いさせていました。
終了近く、「隣人を愛しなさい」という感じで人々が
ハグを始めたのですが私は全く抵抗なく、初めて会った
何人もの人たちとハグを交わしました。
何と親しみやすい人たちなのでしょう。しかも
日曜の礼拝の場がこのように楽しく開放的だとは!
だから人と人との心が通い合うのだと確信しました。
ウエストバージニア 2
- 2012年6月 9日 19:29
3日目はマウンテンエリアへのドライブです。
まず渓流に建つ水車小屋を訪れたあと、世界で一番長い
アーチ橋に行きました。全長920m,橋から谷底まで270mで
さすがアメリカ、毎年10月にはパラシュートを背負った
人たちが集まって谷底に向かってジャンプするそうです。
その後大きく蛇行する川を望める展望台に。高そうな山は
見えないのですが、深い森林以外のものは何もありません。
ウェストバージニア州がマウンテンステート(山岳州)と
呼ばれる所以がよくわかりました。
グレッグお手製のサンドイッチ休憩所で取り、この日の夕方
行なわれる図書館でのパーティに一緒に出かけるため
早めに帰路につきました。
5年前に出来たこの図書館は公立ですが、毎年その
運営費の一部を住民からの寄付でまかなっているとのこと。
今年の目標額65,000ドル(約500万円)が達成され
この日はグレッグとリビーが表彰されたのです。
アメリカ人の寄付のことは聞いてはいましたが
人口3,800の町の図書館に毎年住民が寄付をしていることに
驚きました。寄付の対象はこれ以外にもあるそうです。
またこの表彰式とパーティを図書館の中で行うことも
日本ではまず考えられません。椅子を並べて席をつくり
特別誰かが挨拶することもなく、ジャズバンド(校長先生が
リーダー)の演奏がその始まりでした。
"表彰状"も一風変っていて、石でできた本の背に
2人の名前が掘り込んであるもので、それを持ち帰らないで
図書館にある特別の棚に並べるのです。
自分たちが必要なことに自分たちも費用の一部を
当然のこととして負担する。それが日常生活の中で
さり気なく行われている。
日本は税金で費用は負担されますが、その税金は結局
私たちが払っているのです。自発的にお金を出して
その結果が見えるアメリカの寄付文化を私は羨ましく思います。
ウエストバージニア 1
- 2012年6月 8日 15:26
私はロータリーの他国との研究グループ交換(GSE)
プログラムを通して、多くの友人を得ましたが
先月29日からそのうちの2人をアメリカに訪ねました。
まずウエストバージニア州のグレッグで、ソーシャルワーカー
から作家に転身して、リビー夫人と2人で暮らしています。
2007年に彼がGSEメンバー4人を率いて来日した時
当家に1週間滞在したのが縁です。
グレッグを訪ねるのは2008年に次いで二度目で
彼の住む人口が3,800のルイスバーグは、昨年
"The coolest small town in USA"に選ばれました。
小さなダウンタウンにはギャラリーやアンティークの店や
カフェが軒を連ね、グレッグは行き交う人々やお店のスタッフと
路上で話に花を咲かせます。
グレッグの家は緑に囲まれた広大な丘陵にログハウス風な
外観が映え、私はいつ来ても見飽きる事がありません。
ヨーロッパとはまた違うアメリカのゆったりとしたカントリーサイドの
魅力に溢れているのです。
リビーはとても料理が上手ですが、朝食は焼いたパンに
フルーツとコーヒーとシンプルなものです。時には台所裏手で
肉を焼いてハンバーガーの昼食のことも。
二日目の夜はかつてのGSEメンバーを集めて
ホームパーティを開いてくれました。その一人ポールの
奥さんのジェシカはベジタリアンなので、メインディッシュは
リビー特製の肉抜きラザニアでした。
ジェシカは画家でキッチンには彼女の絵が掛っています。
たまたま5月から街のギャラリーで展覧会をやっていたので
そのあと立ち寄って20枚を超える絵を鑑賞しました。
私は前回の訪問で彼女の絵を知り、ルイスバーグを
象徴する題材をのびのびと描く画風がたいへん気に入り
行く前に通知をもらって実は楽しみにしていたのです。
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