- 2016年3月18日 17:57
昨日は川崎中原ロータリークラブで高津区にある
日本理化学工業を見学しました。この会社はチョークを
主に製造し「日本でいちばん大切にしたい会社」という本に
取り上げられ、一度訪れたいと思っていた企業です。
会社の食堂に集まった私たちを迎えてくれた84歳の
大山会長は1時間立ちっ放しでお話しをしてくれました。
昭和35年に養護学校から2人の生徒の職場体験を依頼され
2週間の実習が終った後、従業員から「あの人たちを雇えないか」
と訴えられ雇用したのが始まりで、今は83人の社員のうち
61人と7割以上が知的障害者です。
多くの人を雇用するようになったきっかけは、ある寺の住職の
「人の究極の幸せは『愛されること、褒められること、役に立つ
こと、必要とされること』の4つなのです。」という言葉でした。
施設で大事に面倒を見てもらうより、人に喜ばれるものを作り
社会から必要とされることが障害者の幸せにつながる・・・
大山さんは障害者に働く場を提供しようと決意したそうです。
養護学校の生徒に春夏2週間の実習を行って、その中から
希望者を採用します。一般に障害者が作業所に通ってもらう
額は月1万円程度ですが、ここでは12,3万円。さらに人を
教えられるようになると、班長となり約17万円もらえます。
また一人の障害者が福祉施設で過ごす場合、国の負担は
平均年間500万円。雇用によってこの分の社会貢献をしたと
評価され、2009年には渋沢栄一賞を受賞しました。
工場内に入ると皆とてもスムーズに業務をこなしていて
元気に挨拶してくれる人もいました。週休2日制ですが
毎月第3土曜日は勉強会を行い、向上を目指しています。
障害者雇用は本人の幸福のみならず、社会貢献にもつながる。
私たち職業人は今日気づかされたことを理解するだけではなく
実際に行動していかなければならないと感じました。
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