- 2014年8月28日 22:39
都内で独特の賃貸事業を営んでいるオーナー
青木純さんのことは著書「大家も住人もしあわせになる
賃貸住宅のつくり方」のほか、目にしたり耳にしたり
することが多く、私が最も関心のある若手大家さんです。
その青木さんに、昨日当社で行われたオーナー座談会で
2時間お話をいただきました。まず「賃貸住宅は
いま厳しい状況で、今後さらに厳しくなると思う」という
言葉から始まったのは少々驚きました。
今春完成した「青豆ハウス」も含め、現在彼が管理する
物件はキャンセル待ちが100人以上いると言われている
状況でのこの発言には重みがあります。
"できる前から関わる人みんなが一緒に育てる賃貸住宅"
と建築雑誌に紹介された「青豆ハウス」
次の言葉は「私は賃貸が好きじゃありませんでした」
大学を出て不動産会社に勤め、売買仲介に携わっているとき
賃貸住宅はとてもプアに見えたそうです。
会社を辞め大家業を受け継ぎ、考えた空室対策は入居者が
壁紙を自由に選べるということで、これが当たり入居者が自由に
造作できるDIY賃貸や、さらに間取りから一緒に作っていく
オーダーメイド賃貸へと発展してきました。
彼が重要視していることはクロスを選ぶ作業を通して
入居者と過ごす時間で、これでお互いの距離が縮まり
完成した暁には自分の住居のように感じ、見学は勿論OK
来た人に手製のクッキーまで振舞ってくれるそうです。
青木さんは入居者の結婚式に呼ばれるようになり、究極は
マンションの屋上で挙式した人が出てきたこと。
「どこに住むか」より「どうやって暮らすか」を重視する人が増え
今は「本当に満足できる住まいは賃貸住宅にある」と言い切ります。
けさNHKのニュースを見ていたら、DIY賃貸が取り上げられ
その中で青木さんが取材されているではありませんか!
"大家業はエンターテインメント業"という著書の中にある
フレーズは深く私たちに響く名言です。