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2014年3月 Archive
代々木公園一帯
- 2014年3月29日 19:26
先週末、ロータリー財団の研修会が代々木の
オリンピック記念青少年総合センターで行われました。
小田急線の参宮橋で降りて井の頭通りを渋谷方向に
行くと、カラフルな建物群が見えてきます。
敷地の東側は明治神宮、南側は代々木公園に接し
建物の設計は坂倉建築研究所で全体は2001年に完成しました。
研修施設や宿泊棟など5つの建物から成り、1980年代には
中国残留孤児が来日した時の定宿に利用されたそうです。
この施設ができる前、この辺に1964年の東京オリンピック
の選手村があったということは聞いたことがありました。
戦前、陸軍の練兵場だった今の代々木公園を含む一帯は
終戦後アメリカ軍に接収されて「ワシントンハイツ」という
米軍住宅になり、約3万坪の敷地に830世帯が暮らし、中に
学校、教会、劇場まであったそうです。東京のど真ん中、しかも
明治神宮の隣地に出現したこの施設に、当時の日本人は
正に「敗戦」を実感させられたことでしょう。
昭和35年にオリンピックの招致が決まって政府は米軍に
ワシントンハイツの返還を求め、そこを選手村として利用し
さらに丹下健三が設計した素晴らしい2つの屋内競技場を
そして渋谷寄りにはNHK放送センターを建設しました。
オリンピック終了後、更地になった旧ワシントンハイツは
昭和41年から約5年に渡って樹木の植栽が行われて
現在の代々木公園が形成されたのでした。
代々木公園の広さは約54万㎡、東京ドーム12個分で
明治神宮と併せて渋谷、原宿、新宿というビッグタウンの
喧騒の緩衝地帯となっています。
研修が終わって代々木公園を横切り、NHKホールの前を
通って渋谷駅まで歩きました。公園内でのんびり憩う人々、
一転してPARCOや西武の前を行き来する大群衆。
私が最も好きな東京の風景のひとつです。
三月の京都
- 2014年3月20日 09:09
当社では昨年、賃金制度の大きな改変を行ない
その指導をお願いしたコンサル会社の本社がある
京都を先週末初めて訪ねて社長にお会いしました。
会社は弁慶と牛若丸が出会ったと言われる五条大橋の
たもとにあり、清水寺の参道まで約1㎞という好立地!
その日の夕方、おそらく修学旅行以来の清水寺を散策。
私は清水寺というと小津安二郎監督の名作「晩春」で
笠智衆と原節子の親子が娘の結婚前に一緒に旅行をして
ここを訪れる印象的な1シーンを思い出します。
宿は八坂神社の近くに取り、ちょうどその日から
始まった東山地区の花灯路の夜景を楽しみました。
翌朝早く、再び同じところを歩くと打って変わって
人気のない石塀小路に何とも言えない情緒を感じました。
秀吉の冥福を祈るため建立した高台寺は宿からすぐで
その庭園を散策したあと、円山公園まで歩くと「長楽館」
という大きな洋館が。明治の煙草王、村井吉兵衛の別邸で
明治42年築のこの館は京都の迎賓館として英国ウェールズ
皇太子など当時の要人を迎えたそうです。
設計は立教大学本館などを設計した米国人建築家の
ガーディナーで、施工は現在の清水建設。食堂だった
ところはフレンチレストランとなり、旧ビリヤード室は
カフェに変わり、私たちはそこでお茶を飲みました。
ロビーに置いてあるピアノは1955年ウィーン製の
ベーゼンドルファーと、音楽好きには興味が尽きません。
和洋を問わず、ルネサンス風の大邸宅もきちんと保存
されている京都の魅力を改めて認識しました。
その後行った知恩院は特に好な寺で、高さ24mの
三門の大きな柱を通して本堂に向う急勾配の石段を望む
遠近感の素晴らしさはいつまで見ていても飽きません。
知恩院を後にして二条城、三十三間堂と廻って
今回のつかの間の京都の旅を終えました。
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