- 2014年2月25日 20:52
先週のたちばな経済研修会の講師は川崎フロンターレ
社長の武田信平さんでした。フロンターレは川崎市内の
小・中学校で体育の授業に選手が出向き、スポーツ指導を
継続して行っていることは以前から聞いていました。
更にその活動が川崎から400㎞離れた岩手県陸前高田市
にまで及んでいたことは、この日初めて知りました。
そのきっかけは「算数ドリル」の寄付だったそうです。
フロンターレでは数年前、スポーツ以外で小学生にできる
貢献がないか考えていたとき、イングランドの名門チーム
アーセナルが選手の登場する教科書を作って地元の学校に
配布していることを知りました。
川崎市校長会に相談したところ、上丸子小学校の橋本先生
の協力が得られドリル作成委員会ができて算数ドリルが完成。
2009年に上丸子小の6年生に配布しましたが、それを
聞いた他校からウチもほしいという声が上がったのです。
その年の11月フロンターレはナビスコカップの決勝戦で敗退。
表彰式で高円宮様が掛けたメダルを選手が外したことで
全国から非難が殺到し、準優勝の賞金5,000万円を辞退しよう
としたが許されず、これを地域の社会奉仕に使いました。
川崎市内の幼稚園から高校までW杯の公式ボールを贈り
各区の図書館に本とラックを寄贈し、加えて川崎の全小学校に
先に作った算数ドリルを増刷して配布したのです。
そして震災後、陸前高田市の先生から震災で学校教材が
不足しているとの連絡を受けた市民がフロンターレに頼んで
このドリル800部が9校の小学校に寄付されました。
これが縁でフロンターレは東北で復興支援を始め、3年前より
子供たちが川崎へ「修学旅行」に来るまでになったのです。
市内唯一の春日山部屋でちゃんこを食べ、等々力競技場での
試合でフロンターレを応援し、子供たちはチームとの絆をさらに
深めて帰ったことでしょう。
この日は地元チームの素晴らしいお話を聞きました。