- 2014年1月21日 19:25
先週末川崎市役所の本庁舎を訪れ、昼休みを利用して
福田市長と談笑しました。メンバーは福田さんの後援会長
はじめ市長選のずっと前から彼を支えてきた人達です。
重厚なエントランスから2階へ上り、会議室で昼食を取って
となりの市長応接室へ。私は阿部市長のとき、ロータリーの
GSEプログラムで来日したアメリカチームと2010年に、
南アフリカチームと2012年に一緒にこの部屋を訪れました。
一番奥の市長執務室には歴代市長の写真が掲げられていて
その人たちと比べると戦後5人目の市長となる福田さんは
41歳、まるで息子のような年代です。
この本庁舎が出来たのは昭和13年で設計は川崎市建築課の
元田稔という人で、施工は直喜鐵工所。当社の会長によると
川崎の渡辺組がその下請けをしたそうです。
戦前の庁舎と言えば神奈川県庁舎が有名ですが
その竣工は川崎の10年前の昭和3年。それにしては
作風がだいぶ違い、川崎市庁舎は装飾的なものがなく
当時としてはかなりモダンな建物だったのでしょう。
戦時中は迷彩色を施され、地上40mの時計塔は空襲監視塔
として利用され、駅周辺は全滅に近く空襲を受けたそうで
その中で市庁舎は焼失を免れたのです。そして昭和34年には
現在の4階建てに増築されています。
いま、竣工から75年を経た本庁舎を建て替えようという
計画があります。理由は現在の耐震基準を満たしてないこと。
試算では耐震補強をした場合には60億円、建て替えた場合は
仮庁舎の費用も含め400億円掛るが、その後50年間の維持費用は
両方とも約1000億円で差が無くなる、とのこと。
この案に対し市民からパブリックコメントを求める締切りの昨日
私は「戦火をくぐり抜けたこの建物は市民の誇りであり、貴重な
庁舎を建て替えることに反対する」旨の意見書を提出しました。