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2012年4月 Archive

芸術の「春」

  • 2012年4月29日 19:07

一級建築士事務所アルカディアの村田眞一さんとは
もうかれこれ30年のお付き合いになります。

村田さんは武蔵野美術大学の建築科を卒業して
設計事務所に勤務した後、今の事務所を立ち上げました。
その後川崎青年会議所に入会してお会いしたのがきっかけで
これまでいくつかの建物を当社で施工させていただきました。
(写真下:東京第四友の家 1996年完成)

芸術の春.jpg


村田さんの作風は、現代建築の流れとは少し異なる独特の
意匠性があります。以前いた事務所では市川染五郎邸
(現在の松本幸四郎)を担当しました。

少し前から絵を描いていることは聞いていましたが
この度ロータリーの会員が集まり絵画展を開くという
案内をいただき、昨日関内のギャラリーに行ってきました。


芸術の春1.jpg


横浜市内のロータリーアンの作品が中心で、私が初めて
GSE委員会に属したときの委員長だった佐藤さんの
2枚の絵が目を引きました。佐藤さんは画家で
色彩や構成や絵の具のタッチはさすがにプロの仕事です。


芸術の春3.jpg

           佐藤さんの「路 地」


芸術の春4 .jpg

           関さんの「裸 婦」


その次の委員長だった関さんの絵画や、それ以前に派遣団長も
務めた当家近所の長戸さんの鎌倉彫も展示されていました。

村田さんは「紫陽花」と「夏蝉」の2枚を出品。
どちらも具象画なのですが、そのものを越えた何かを
私たちに想像させるような雰囲気のある素敵な絵です。


芸術の春2.jpg
            左より「夏 蝉」と「紫陽花」  


また家内が歌舞伎好きなので,松本幸四郎邸のことを
聞くと、幸四郎さんは自分の好みのイメージをはっきり
持っている人で、設計担当としてはやり易かったそうです。

私は絵を見るのが大変好きで、さらに自分で描ければと
思うことはあります。このようにロータリー会員の方々の絵を
見ると刺激を受けますが、実現は果てしなく先のような気がします・・・

芸術の春6.jpg

思うように行かないのが人生

  • 2012年4月27日 08:06

先日、城南信用金庫の友の会の発足記念の集いに参加し
小泉純一郎氏の特別講演を聞く機会がありました。

父親が急逝、その後を継いで初出馬したのが27歳のときで
「弔い合戦」は負けないと言われたが落選。この時奇しくも27歳で
親のあとを継いで出馬した候補が3人いて、小泉さん以外の2人は
当選したそうです。その1人が小沢一郎氏とのことで驚きました。


城南友の会0.jpg


首相になってから「会社勤めをしていないのに厚生年金を
払っていたのはおかしい」と追及されたのは、落選中に
ある会社の社長が「社員として雇うが、出社に及ばず」と
支援してくれたときのことで「人生いろいろ、社長もいろいろ」
というこの時の答弁は流行語になりました。

2005年郵政改革法案が参議院で否決されて、衆議院を解散
したとき季節は8月、酷暑の選挙はやりたくなかったというのが本音。
それに衆議院選で勝利しても、参議院の勢力は変わらないわけ
だから、常識では衆議院解散は考えられない。それが衆議院での
大勝利で参議院も法案が通過したのでした。


城南友の会.jpg


人は生まれる場所や時代、親を選ぶことはできない。つまり
最初から思うようにならないのが人生で、それをどう面白く
するかが人生、と小泉さんは語りました。

アメリカとの関係については、安保条約を結ぶと戦争に
巻き込まれると言われていたが、アメリカが抑止力になって
日本は戦争と無縁で戦後の経済発展が遂げられた。日米関係が
良くなればなるほど、他国との関係が良くなると力説しました。


城南友の会1.jpg


2004年11月APECがチリで行われた時、各国首脳とのアポを
事前に取る際中国から突然「靖国神社に参拝しないことが会談の条件」
と通告されたので、外務省に「靖国神社は必ず参拝します。それで
良ければ会談を」と返答させたら、中国は靖国参拝を聞かれても
あいまいにして欲しい、と条件を後退させ会談をOKしたとのこと。
いま日本に欠けているのはこの毅然さなのです!

日本は今までいつもピンチをチャンスに変えてきた。
10万人が死亡した関東大震災、300万人が命を落とした太平洋戦争。
戦後すぐの日本の人口は7000万人、東京は350万人。日本人には
知恵があり努力を惜しまない国民性がありこの大震災も必ず復興できる。


城南友の会2.jpg


1994年天皇が訪米した時クリントン大統領が挨拶の中で
「楽しみは朝おきいでて昨日まで無かりし花の咲ける見る時」と
橘曙覧(あけみ)の歌を引用したとき、これを誰も知らなかったとのこと。
何でもないことに楽しみを見出すことは日本人の特性でしょう。

絶対破られない記録、それは尾崎行雄の衆議院在籍63年、連続
25回当選。彼の言葉に「人生の本舞台は常に将来にあり」があり
常に政治家は未来を見据えるべき、と語って講演を終えました。

人をそらさない話し方は相変わらずで70歳という年齢を全く感じさせず
今の政治の混迷のなか「この人がいたら」と思わずにいられないひと時でした。


エーワン精密

  • 2012年4月12日 17:02

昨年より参加している「創新塾」のOBが中心の
「創新ネットシティ」の集いに一昨日参加しました。
記念講演の講師は㈱エーワン精密の梅原勝彦相談役です。

同社は38期連続で経常利益率35%超、自己資本比率が
92%!というジャスダック上場の超優良な「町工場」です。

エーワン0.jpg


今年73歳になる梅原さんは父親の会社が倒産して
12歳からネジ工場で働き始め、26歳の時に実兄を誘って
自動旋盤の工具を製造する会社を興しました。

3年後年商が1500万円のときに、2000万円の自動旋盤機の
購入を計画しますが兄の反対にあい、3人を連れて1965年に
独立したのが今の会社。取引銀行すべてに融資を断られ
取引のなかった三菱銀行が融資をしてくれてこの機械を購入。
結果、借金は1年で完済したそうです。


エーワン1.jpg


その後借金をしたことは一度もなく、シェアは6割を超え
注文は電話とFAX、納品は宅配便、集金は振込、と順調だが
社員が顧客を訪問しない状況を見て、これではいけないと
1999年に全くやってなかった特殊刃物の製作にチャレンジ。
進出9年でこの分野が会社の利益頭になったそうです。

梅原さんは将来の投資は、仕事が絶好調の時に行うべきで
景気が悪くなって色々考えても遅い。そしてポイントは
その事業が世の中に必要か?やりようで利益が出せるか?
万一でもその分野のTOPになる可能性があるか、の3つ。


エーワン2 (1).jpg


特徴の短納期については、製造期間を詰めるのではなく
取りかかるまでの時間を詰めること!そして今日の仕事は
今日行うこと!これらは当社の建築工事にも全く当てはまり
目からウロコが落ちる思いです。

梅原さんはご子息を入社させず、5年前に41歳の若手を
社長に抜擢。その時創業から苦楽を共にした3人に退いて
もらったが、抵抗にあって苦労したと率直に語りました。

現在は代表権のない相談役ですが「すべての源泉は現場」と
いまだに往復4時間をかけて工場を回っているそうです。
この日は経営の底の深さについて様々なことを学んだ1日でした。

消費税20%

  • 2012年4月 6日 09:53

小泉進次郎議員のモーニングセミナーは3カ月に一度
行われますが、ゲストの講演のあと、10分程度本人が
スピーチをするのを聞くのがいつも楽しみです。

昨日、時事通信の解説委員が今の混沌とした国政の
解説をした後、小泉議員がした短い話には感心しました。


モーニングセミナー1241.jpg


まず自分は今までテレビや新聞、雑誌の単独取材には
一切応じていない。(ぶら下がり取材のみ)それはまだ
経験の浅い1年生議員が受けるべきでない、という考えからで
今日のゲストは、自民党の新聞紙上での新人議員の紹介記事で
たまたまインタビュアーだったのが縁でお招きしたとのこと。

講演後「〇〇さんは、今の自民党を見誤っていますね」と
いきなり講師に斬り込みました。自民党は変わりつつあるという。


モーニングセミナー1242 (2).jpg


また先日の郵政改革法案についても「問題の根深さを考えると
筋が違うので今の討議には賛成できない」と自民党総務会での
決議の時、3人の反対者の1人になったそうです。

ある若手議員が「自民党はいよいよダメだなぁ」と言うので
「いや、それだけ改革のし甲斐があるじゃないですか!」と
と返した小泉議員の「プラス思考」。私もよく社内で言っています!

消費税については増税反対はありえない。先の大阪市長選の
年代別の投票率は70~74歳が75%に対して、20~24歳は
その半分以下。増税なしは明らかに負債の次世代への先送りだが
投票率の高い層に受けることしか政治家は言わない。若い世代
また国家100年の大計はどうなるのか?


モーニングセミナー1243.jpg
       会場の東京プリンスホテル

最後に彼はこう締めくくりました。「野田首相は消費税10%
増税に命を懸けると言った。ではその次に税率を上げるとき
何を懸けるつもりか?自民党の役割は、いかにして税率が
20%を超えないようにするかである!」

西欧では25%の税率の国も複数あり、私も10%で終わるはずが
無いと思っていましたが、10%で論議が沸騰している最中に
これだけ自説を明確に言い切る政治家をほかに知りません。

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