- 2011年8月10日 17:33
サヴォワ邸に行くとき駅から現地まで送ってくれたのは
家内の友人の知人の後藤さんで、帰りに自宅に招かれました。
そこでご主人にお会いしたところ、彼は大手ゼネコンを退職して
長らくフランスで建築の仕事をしているということが分りました。
フランスでは建築会社が設計部門を持つことを禁じられ
しかも躯体、内装、設備工事などは別々の会社が施工し
建築主は現場監督を雇って工事を進めるのですが
なかなかうまくいかないことが多いとのこと。
後藤さんは日本企業がフランスで建築を発注するときに
施主の代理人を勤めて、現地の業者と折衝するのがお仕事で
オペラ座前のユニクロの店舗工事にも関わっていたそうです。
「業者に依頼して家を新築するのはかなり難しいことです」と
ちょっと信じられない話を聞き、いま後藤さんは自宅を自分で
建てていて「フランスでは自分で家を建てる人が多い」そうで
さらに驚きました。日本は何て暮らし易い国なのでしょうか!
さてフランス行きを決めて往復の飛行機を取ったあと
どこへ行こうかと思案していたとき、たまたまNHKの
「世界ふれあい街歩き」という番組で放映された美しい
水の都がアヌシーで、今回訪れるきっかけになりました。
パリからTGVで約3時間。フランスで一番透明度が高い
といわれるアヌシー湖畔のホテルから眺める風景は素晴らしく
いつまでも飽きることがありません。
旧市街までは歩いて20分ほどで、街を貫く運河には
白鳥が遊び、カフェは観光客で溢れています。会話は
ほとんどがフランス語のようで、国内の人々がのんびりと
バカンスを過ごしているのでしょう。
翌日遊覧船に乗り、アヌシー湖を2時間かけて一周。
船上から見たアルプスの山々は雄大で、時々停まる
船着き場の水辺で遊ぶ人たちの様子は優雅で
こちらも癒されるようです。
あとから気が付いたのですが、このような観光で
お土産屋さんをまず見かけません。そのこともゆっくりと
時間が流れているように感じる要因の一つなのでしょう。