- 2011年7月 5日 14:09
京浜急行青物横丁駅の改札を右に出てすぐの交差点を
左折して旧東海道を品川方面に向うと、間もなく左手に
天妙国寺の山門が見えてきます。
先月末、私の母方の伯父の三回忌がそこで催されました。
このお寺はいろいろ思い出が深い場所です。
母方の祖父は私が5歳のときに亡くなり、小学校に
上ってから法事で何回か訪れた遠い記憶がまずあります。
そして私の娘が小学校に入るころから、祖父の命日の
8月28日にここでお墓参りをしたあと、毎年親戚が大森の
祖母の家に集まるようになったのです。祖母はひ孫たちを
大変可愛がり、この集いは祖母が90になる頃まで続きました。
天妙国寺は日蓮の直弟子が1285年に創建したと伝えられ
本堂は18世紀に再建されたもので耐震補強が施されていました。
敷地は地図から推測すると3000坪くらいはありそうです。
近年新しい葬祭施設ができましたが、旧東海道から少し
奥まった山門、広々とした境内と中央にある本堂のたたずまいなど
私の幼少のころの雰囲気もかなり残っています。
今回の法事の中でお坊さんから、次のようなお話がありました。
このお寺は顕本法華宗という小さな宗派であること。調べてみると
京都の総本山のほか福島県と千葉県にお寺があるだけです。
そして「久遠実成(くおんじつじょう)」と書いた紙を取り出し
人間として生まれて悟りを開き、苦しみを乗り越え永遠の未来まで
私たちを導いてくれるお釈迦様を教主としていること。
そして「雑乱勧請」していない、つまり境内に色々なお堂が
あるわけではなく、本堂が一つという単純明快な宗派であること。
私は何回も法事に出ていますが初めて聞いたような気がしました。
お清めの席で叔父が「お寺はふるさと」と挨拶しましたが
物心がついた時から変わらない風景に接して親戚が集まって
故人の思い出に浸れる場所・・・私の気持ちを表した発言でした。
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