- 2011年2月17日 18:57
「3R」とは2004年のサミットで当時の小泉首相が
環境と経済が両立する循環型社会を目指して提唱した
リデュース(発生抑制)、リユース(再利用)、リサイクル
(再資源化)という考え方のことです。
建設関係ではこの4月から廃棄物処理法の改正が予定され
工事の廃棄物処理の最終責任は元請業者が負うことになります。
昨日工事部と安全衛生協力会の会員が、横浜にある産廃の
中間処理工場「光洲エコファクトリー」を見学しました。
ここを経営する㈱光洲産業は協力会の会員であり、当社のお客様
でもあります。5年前に開設した敷地4,100坪の広大なこの工場は
元々そごうの物流倉庫だったとのこと。
見学はまず中央操作室から。延床面積25,000㎡の工場内を
44台のカメラが24時間操業の業務を監視し、指示を出します。
工場に搬入された廃棄物はまず車上で手選別をして、紙くず
木くず、廃プラ、金属などに分別して破砕機にかけられます。
発砲スチロールは柱状の電線の被覆材の原料に再生されます。
コンクリートのがれきからは再生砂や再生砕石が生まれ
再び建築材料として使われ、廃プラスチックからは
固形燃料が再生され発電所等で使われる、というのは意外でした。
日本全体の産廃排出量は横ばい状態ですが、首都圏の処分場は
あと4.4年分しかないので、更なるリサイクルが求められます。
また建設業から出る割合は18%なのですが、不法投棄に限れば
建設系のものは全体の約8割を占めています。
最後に、現場で廃棄物をきちんと分別しないとどうなるか?
金属や木くずなど再生が可能な廃棄物は処分コストが安いのに
再生不能なものと混合してしまうといかに無駄な費用がかかるか
大変わかりやすく社員の方が説明してくれました。
環境問題と建築コストが一挙に解決できる秘訣は、現場監督の
意識ひとつであることを教えられた有意義な半日でした。
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