- 2010年9月27日 16:28
一昨日「府中の森芸術劇場」に行く機会がありました。
南武線の分倍河原駅で京王線に乗り換えて
2つ目の東府中駅から徒歩5,6分です。
南武線は稲田堤駅から先は東京都で
分倍河原も府中市内で、地図で見ると府中市は新宿から
西へ約20km、東京都のほぼ中央に位置しています。
人口は25万人で面積・人口とも川崎市の5分の1くらいですが
「府中の森芸術劇場」のような複合ホールは川崎にはありません。
収容人員2,000人を超える「どりーむホール」
パイプオルガンを備えたクラシック専用の「ウィーンホール」、
伝統芸能や演劇に適した「ふるさとホール」が集合した施設です。
私が見たのは学習院大学の国劇部という
歌舞伎を演じるクラブの第百回記念公演です。
ここでは女性部員も入部を許され、OBの私の家内も
記念公演ということで出演することになりました。
でも何故、府中で行うのか?それは今の府中市長の
野口忠直氏がクラブOBで、公共のホールでは滅多にない
「花道」がこの「ふるさとホール」にはあるので
敢えて公演会場に選ばれたようです。
演目は「伊勢音頭恋寝刃」で、江戸時代若い医師が
馴染みの遊女のことで9人を殺傷した事件が下敷きです。
冒頭、野口市長がお大尽役で踊り子数人を連れて
花道から登場し、お祝いの手締めをする場面から始まりました。
(写真下、右端が野口市長)
私は歌舞伎については初心者ですが、一番興味深いのは
例えばこの芝居は1796年が初演で、せりふ、衣装、舞台装置など
当時とほとんど同じように演じられることです。
言葉や音楽、人情の機微など200年前のものがそのまま
体験できる歌舞伎こそ、伝統芸能の雄ではないでしょうか。
(社長)