- 2010年7月 3日 10:51
最後の日は友人夫婦の住む街ハムステッドを訪れました。
中心地から電車で約15分の閑静な住宅街で
東京でいうと京王・井の頭線の沿線あたりでしょうか。
友人によると1066年にノルマン人がイングランドを征服した後に
行われた土地の調査記録にこの街の名が出ているとのこと。
にぎやかな駅前から住宅街に入ると一転して緑が多くなり
さらに歩くと森林のような公園に入っていきました。
ここはハムステッド・ヒースと呼ばれていて、ヒースというのは
人の手があまり入ってない自然公園というくらいの意味で、ここから
ロンドンの中心部の建物も小さく望めますが、何しろ広い・・・。
調べたら明治神宮と代々木公園を併せた面積の3倍近くありました!
ロンドンには大公園がいくつもあるので、利用するのは近くの住民が中心
とのことですが、それにしては信じられないような広さです。
イギリスの国土の面積は日本の3分の2で、人口は6,000万人と
半分以下なので、人口密度は日本より少し少ないのですが
ヨーロッパの中では3番目に多い国で、それでも都市部に
これだけオープンスペースがあるのは、日本は山地が多く
平野が少ないのでしょうがないとしても、古いものを残すという考えが
自然を残すことにも繋っているような気がします。
公園の中のケンウッドハウスという元ギネスビールのオーナーが
所有していた邸宅のカフェで昼食を取って中を見学した後
友人夫妻と別れロンドンに戻りました。
最後の夜はミュージカル鑑賞です。ホテルは高級なショップが並ぶ
リージェント・ストリートのすぐ裏側で、ソーホーという繁華街も近く
その周りあるシアターにも歩いていけるという好立地です。
見たのは「ストンプ」という友人推薦のミュージカル。
ストーリーは特に無く、8人の出演者が床を拭くデッキブラシから始め
バケツ、ゴミ箱、ドラム缶などを使い、リズムだけで独特の音楽を
創り出します。最後は観客の手拍子も加わり、素晴しく盛り上って
終了しました。私は日本では和太鼓のグループ「鼓童」が好きで
何度も見ていますが、その西洋版といったこところでした。
イギリスの生活は決して便利でサービスが行き届いているもの
ではありません。まずコンビニはないし、ホテルのメイドも
メモを残したことをやってくれません。床はきしむ音がするし
バイブリーではテーブルが傾いているのが分かるくらい
ホテルの部屋の床が傾いていました。
また旧植民地からの移民を受け入れているのでロンドン中心部は
ホテル従業員を含め生粋のイギリス人の方が少ない感じで
それが日本と比べたサービスの低下に繋がっている面もあるのでしょう。
それでも10年前と街の様子は全く変らず、さらに100年前とも同じで
いつ訪れても変らない場所があるのは、私は羨ましいと思いました。
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