- 2010年1月23日 19:09
先日、千代田区紀尾井町にある弁護士事務所を訪ねました。
半蔵門線の永田町駅の北側は平河町で、通りを少し入ると
「砂防会館」があります。(写真下)かつて田中角栄事務所がこの中にあり
砂防会館は角さんの代名詞だった時代があったようです。
そこを左に曲がり、赤坂プリンスの旧館(写真上)の前を通り
「紀尾井町」の信号を左折するとまもなく訪問先がある
26階建ての「紀尾井町ビル」が見えてきます。(写真下)
その前で建物の写真を撮っていたら
「私有地内での写真撮影はご遠慮ください」と警備員が
飛んできました。私は歩道の上にいたので「ここが?」
と聞くと「車道までが私有地です」との答え。
規則なら仕方がないが、写真がダメとは理解不能です。
帰る途中、大きな木々が繁茂する空き地に気づき
中に道があるので歩いて行くと、「紀尾井町住宅」という
公務員宿舎が建っていました。その先はいきなり階段で
左側には別のマンションがあります。
後で調べるとこの建物は参議院の清水谷議員宿舎で
その前の空き地に16階建ての宿舎の建築計画があったのですが
反対運動のため白紙に戻ったことが分かりました。
雑木林を右に見ながら長い階段を下りていくと公園に出ました。
ここはもうホテルニューオオタニの前になります。
公園の中央に石碑のようなものがあろので近づくと
「大久保公」の字が見えます。もしや?と思い説明盤を読むと
やはり、明治維新を西郷隆盛とともに成し遂げた大久保利通が
明治11年に赤坂御所へ向かう途中、暗殺された場所でした。
この一帯は「紀尾井町」の名の由来である紀伊、尾張、井伊の
それぞれの屋敷があった場所で、宮内庁所有の御料地だったため
林立するビルの谷間で清水谷公園として今も自然林が残っているのです。
それからニューオオタニの脇を通って弁慶橋を渡り
帰りは赤坂見附駅から半蔵門線に乗りました。
以上、都心に出た折のつかの間の歴史散歩です。
(社長)