- 2009年12月 6日 18:06
川崎は今では人口140万人を超える立派な政令都市なのですが
東京などと比較するとまだまだ足りない部分を認めざるを得ません。
私が考える都市の必須条件は、林立する高層ビルや
地下鉄などではなく、身近に市民が憩い集える「公園」があることです。
ニューヨークのセントラルパーク、ロンドンのハイドパークの例を挙げるまでもなく。
川崎にも確かに等々力緑地、生田緑地はありますが
いずれも交通の便が悪く、正直利用しにくいのです。
そこへ行くと東京は、代々木公園、神宮外苑、新宿御苑、駒沢公園
と枚挙にいとまがありません。
先日、フッと思いたって、晩秋の新宿御苑を訪れました。
一歩中に入ると新宿の喧騒とは別世界が広がるこの公園が私は好きです。
もともとは徳川家康の家臣の信濃・内藤家の江戸屋敷の一部で
明治12年に宮内省の管理で植物園が開設されたのが始まりです。
面積は約58ha(等々力緑地の1.3倍)外周は3.5kmで
ゆっくり歩いて約1時間、まさに大都市東京のなかのオアシスです。
たまたま御苑のすぐ近くに家内が通っているヨガの教室があり
最近等価交換方式で共同ビルに建て変ったとのことなのでそこを見学。
新宿御苑を借景にした素晴しい環境の建物です。(写真上2枚)
そのあと大木戸門から入り、フランス式庭園に向かいました。
中央にはバラ園があり両側をプラタナスの並木が囲んでいて
名画「第三の男」のラストシーンのような雰囲気です。
そこから中央の広い芝生を横切り、公園の東西に横たわる
池沿いに歩くと、旧御涼亭という中国風の建物が見えてきます。(写真下)
この建物は皇太子(後の昭和天皇)御成婚記念として昭和2年に
台湾在住邦人から贈られたそうで、そこから眺める日本庭園は
たいへん情緒のあるものです。
今回は時間が無くて半分くらいしか回れなかったのですが
久しぶりに都心部の名園の魅力を堪能しました。
(社長)