- 2009年8月15日 13:51
日本の建設業者を大きく分けると
「大手」と「地場」とに分類するのが一般的です。
「大手」は「スーパー大手」といわれる5社と
上場している数十社の中堅ゼネコン「中手」に分けられます。
これに対して「地場」とは特定の地域で
営業を行なっている建設業者で、数人規模から
ごく一部ですが上場している会社までさまざまです。
地場建設業にとって従来頼みの綱であった公共事業は
地方公共団体の財政難、人口の減少などの影響で激減し
経営基盤が大手に比べて脆弱な地場建設業は
いま経営の大転換の時期を迎えています。
そんな中で先日行なわれた、地場建設業の活性化セミナーに
参加してきました。これは一にも二にも
㈱丸山工務所の保坂社長の講演がプログラムにあったからです。
このような状況下でも全国には独特な経営で地域一番店となり
不況の風にもビクともしない優秀な地場建設業者が
存在していますが、私の知る限りでは神奈川県内の
丸山工務所がナンバーワンだと思います。
会社の設立は昭和51年、「ユーミーマンション」という工法の
フランチャイズに加盟して、平塚を中心とした湘南地域に
「ユーミーらいふ」というブランドで営業区域を広げてきました。
藤沢から小田原まで約20店舗の賃貸ネットワークを築いて
建築から不動産管理まで地主さんからトータルな資産管理を受託し
その事業エリアはホテル経営、高齢者施設の運営、PFI事業まで
多岐に渡り、地域の資産家の信頼をほぼ独占的に得ています。(下図参照)
私は数年前に、保坂社長に直接お話する機会を得て
いろいろ地域戦略のヒントをいただきましたが、この講演でも
「何もしなければ中小企業は倒産するようにできている」という
厳しい話の反面、「地域で建設業ほど誇れる仕事は他にない」との説明に
我々は迷うことなく改善を重ねて前進あるのみ、という思いを強くしました。
(社長)