- 2009年5月11日 10:47
休みの日の過ごし方として私は遠出するより
近くの、例えば山の手線の内側の地域に
行くことのほうが多いのです。
理由は簡単で、私が行ってみたいのは
緑豊かな広々とした所や歴史的な建築物などで
都内には以外にこの二つの要素を満たす場所があります。
東京都庭園美術館もその要素を満たすひとつで
先週の連休に久しぶりに訪れてみました。
目黒駅から白金台に向かって少し歩くと
首都高の道路越しにうっそうとした森が見えてきます。
正門を入り、左に緩やかにカーブしている
広々としたアプローチを進んでいくと突き当たりに
昭和8年に朝香宮邸として建てられた建物が現れます。
3階建てのこの邸宅の外観は、宮家のものにしては
装飾的な要素があまりなく、当時としては
かなりモダンなものだったと考えられます。
玄関を入ると女性像をモチーフにしたラリックの
4枚の優雅なガラスレリーフが我々を迎えてくれます。
内装はフランス人デザイナーのラパンが担当し
ラリックなどの作品を所々に取り込み
当時ヨーロッパで流行っていたアール・デコの
装飾様式の華やぎをここに再現させました。
この邸宅は建設から半世紀たった昭和58年に
庭園美術館として公開され現在に至っています。
美術館は1万坪を超える広大な庭園に囲まれ、
緑と建築と美術作品をあわせて楽しむことができ
高速道路の脇にこのような場所があるアンバランスも
私が「東京」を好きな理由のひとつです。
(社長)