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熱い戦いでのライバル

8月決戦となった総選挙をはじめ、今年の熱い戦いは終わった。
スポーツ界ではウサイン・ボルト選手が
驚異的な世界新記録をマークした世界陸上や
夏の甲子園などでいくつもの名勝負が生まれた。

名勝負に欠かせないのはライバルの存在。
ボルト選手が9秒58をマークした男子100メートルでは
世界歴代2位の9秒71で走ったタイソン・ゲイ選手や
3位に入った全世界記録保持者の
アサファ・パウエル選手がいた。

中京大中京高(愛知)が43年ぶりの
優勝を果たした甲子園の決勝では
6点を追う九回2死から5点を奪った日本文理高(新潟)。
前評判では劣勢が予想される中で真っ向勝負を挑み
強豪をあと一歩まで追い詰めた。

レベルが高いほど、結果が劇的であるほど
勝者は時に勝者の引き立て役に回る。
しかし、日本文理高のエースが
「最高のゲームで終われば幸せ」と話したように
今回の名勝負は勝者、敗者、見ているものにも
充実感を残した。

ライバルは競争相手であるが、敵対するものではなく
仲間の中にも存在する。
お互いが認め合い、しのぎを削ることで
それぞれが力を伸ばしていける。

(M.N)
 

政治体制

国の政治体制は大きく大統領制と
議院内閣制の二つに分けられるが、それは二元代表制と                           一元代表制の違いと言ってもいい。

例えば大統領制は大統領と議会(議員)とが
別々に選出されるため民意は二元的に代表される。
対して議院内閣制において選出されるのは議会で
その議会を基盤に行政機関の中で最高にして
最終の権限を持つ内閣が成立するため
民意は一元的に代表される。

日本国憲法は「内閣総理大臣は
国会議員の中から国会によって指名する」(第67条)
などと議院内閣制を明文化されている。

有権者が選挙で国会議員を選び、
国会議員が有権者の代表として権限を得る。
権限を得た国会議員は内閣総理大臣を(首相)選び
首相は行政権を行使するための複数の国務大臣を選任して
内閣の構成員とする。各大臣は各省庁(官僚)の
専門的な補佐を受けながら権限を持って
行政にあたる。

これが有権者ー国会議員ー首相ー大臣ー官僚という
権限委任の連鎖。この連鎖こそが一元代表制の根幹なのに、
長年の自民党支配の中で議員の適正や力量よりも
当選回数や派閥力学が重視され、閣僚人事が行われてきたと思う。
そのおかしさに有権者も鈍感だったように感じる。
                                                             民主党政権の組閣を有権者がこれまでのように
井戸端政談として楽しむのでなく
民意がそこに反映されているのかしっかり注視したい。
そうでないと権限委任の連鎖が最初から途切れることになる。

(M.N)

今衆院選

今衆院選は近年の歴史ブームを反映するかのように
文字通りの「天下分け目の関ケ原」となった。
結果的に徳川家康の東軍が民主党
石田三成が率いる西軍は自民党ということになる。

NHK大河ドラマ「天地人」原作者火坂雅史氏は
近著「名将の品格」で、織田信長側近の豊臣秀吉が
天下人になったのはいわば政党内のトップ交代。
これに対し秀吉から家康への移行は完全な
政権交代という見方だ。

歴史小説は調べ尽くして大きく飛ばないと面白くない
という著者らしい視点で、好機をじっと待って
老かいな政治手腕を見せた家康を評価している。
今回の衆院選とだぶらせると、著者の考えは
うなづけるところも多い。

その後の徳川家は長期政権だったが、民主党はどうだろうか。
深手を負った自民党は早く体制を立て直し
次なる戦いに備えたいはずだが
党再生の議論がぎくしゃくしている。
二大政党制が定着するかどうかは霧の中だ。

今の自民党に求められるのは「義」を貫いた
上杉景勝や名参謀の直江兼続のような人物かもしれない。
上杉家は西軍にあっても、したたかに生き延びた。
兼続の才覚と一大決心があったからとされる。

歴史を動かしたリーダーには必ず名参謀がいて
今の歴史ブームではむしろ主役だ。
政党の盛衰も多彩な人材を発掘し
育てることに尽きるのではないだろうか。

(M.N)

迎賓館

平成18年から2年間かけた迎賓館赤坂離宮の
大規模な改修工事が終了した。
一般参観の希望を募っていたので応募したが外れた。

説明書によると迎賓館は、江戸時代に
紀州徳川家の江戸中屋敷があった敷地の一部に
明治42(1909)年に東宮御所(後の赤坂離宮)として建設された。
英国人建築家コンドルの弟子である
片山東熊(とうくま)の総指揮の下に当時の一流建築家や
美術工芸家が総力を挙げて建設に当たった。                                  日本における唯一のネオ・バロック様式の洋風建築物である。

敷地は11万7千平方メートルで、建物は地上2階
地下1階の耐震、耐火構造となっている。
知人から聞くところによると、迎賓館は戦後
皇室から国に移管され、国立国会図書館や
オリンピック組織委員会などに一時使用されたそうだ。

外交が重要になるに伴い、芝白金台の迎賓館が手狭になり
新たに迎賓館が必要となって、赤坂離宮を改修して
迎賓館とすることが昭和42(1967)年に決定された。
5年有余の歳月と108億円の経費をかけて
同49年に完成し、今や華々しい外交活動の場を提供している。

外交文化のすぐれた面を摂取しながら、
いかにしてすぐれた自国の文化を創りあげるかは
私たち日本人にとって、永遠の課題である。
願えれば是非、参観したく思う。

(M.N)

国会議事堂

国会議事堂の前庭に
全国47都道府県の木が植えられている。
神奈川県はイチョウだ。
四季折々の花を咲かせ、実りもあろう。

国会開設80年を記念し、1970年に
自治体がら贈られたものだそうだ。
太い幹に広げた枝が
国政を見守ってきた長い年月を物語る。
閑散とした議事堂敷地を歩くと、虫の声がする。

新しい主を迎えるためでもないが
議事堂は今、リニューアルの真っ最中だった。
衆参両院ともシートで覆われ
外壁の汚れを洗い落とす作業が行われていた。
1936年に議事堂が完成して
以来初めての「化粧直し」だそうだ。

70年を越える間に染み付いた汚れは相当なものだろう。
黒っぽい灰色に見えた花崗(かこう)岩は
高圧で噴きつける洗浄を終わると
見違えるほど白く、明るい。
「かって白亜の殿堂と呼ばれたのが分かった」
と衛視も驚かれていた。

(M.N)



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