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金融不安

「なぜそんなに高い建物を」、最初に写真を見たときの感想だ。
アラブ首長国連邦のドバイの世界一の超高層ビル「ブルジュ・ドバイ」。
今年末が完成予定と聞く。
高さは800メートル以上、建設費は何と2兆円そうだ。

ドバイには米中枢同時テロ以降、巨額のオイルマネーが流れ込み、
中東の金融や物流、情報拠点として目覚ましい発展を遂げてきた。
砂漠に忽然(こつぜん)と現れた高層ビル群。
ヤシの形をした世界一の人工リゾート島。
高さ千メートルの超高層ビルの計画もあった。

ただ、昨年の金融危機で急ブレーキがかかり
計画の凍結が相次いで先行きが懸念されていた。
そんな中、政府系企業の資金難が表面化し
ドバイ発の「金融不安」が世界を駆け巡って各国の株価が急落した。
「まさか金融不安再燃では」と動揺が広がった。

うたげの後には貧乏神がやって来るらしい。
日本の土地バブル,ITバブル
そして一昨年、米国ではじけた住宅バブル。
「またか」という既視感もある。

「世界一」が目立ったドバイ。
そのこだわりも高さや巨大開発が富を生むという心理が
働いていたのでは、と思うのだが。
ブルジュ・ドバイのブルジュはアラビア語でタワー(塔)のこと。
天まで届くようなビルに「バブルの塔」との評もあった。

(M.N)

 百年に一度の不況は最悪期を脱したばかり。影響は限定的とも。そうならいいが、リーマン・ショックの時も最初はそう言われた。厳しい雇用などで消費者の 財布のひもは固く、日本はデフレと円高に苦しんでいる。そんな時に、また難題ではかなわない。
 

間違い電話

時々間違い電話がかかってくる。
手が離せない用事をしている時など、つい舌打ちしたくなる。
また、かかってくるはずの電話を待っている時
間違い電話がくるとがっくりくる。

だが、冷静に考えてみると、自分も同じような
かけ間違いをやっている。
人の失敗を悪(あ)しざまにあげつらうわけにはいかないのである。
だから、間違い電話がかかってきた時には
できるだけ丁寧に応対しようと思うのだが、ついつっけんどんになる。

今日も間違い電話がかかってきた。
「○○さんですか」と女性の声。「違いますよ」
「すみません。お電話番号を間違えたようです。失礼しました」と丁重だ。
「あ、すんません」とだけでガチャンと切る人も多い。

先日、こちらが間違い電話をかけた。
「違います」という中年らしい男性の声。
「間違いました。すみません」と言ったら
「いやあ、こっちもよくやりますよ」とおおらかな返事。
ガチャンとにらみつけるよう切り方が多い中、こんな応対は初めてだった。

自分と比較して、あまりにも相手が「大人」なのには少しショックだった。
大げさなようだが、失敗した相手をとっさに気遣うというような
こんな気持ちにゆとりのある人を
「世の中を明るくする人」といってもいいのだろう。

ほんのささいな出来事のようだが
日常生活ではささいなことの積み上げが大きい。
人の値打ちはこんなところに出るような気がした.

(M.N)

事業仕分け

政府の行政刷新会議が鳴り物入りで進めてきた
予算概算要求の「事業仕分け」も、いよいよきょう大詰めを迎える。
JR市ヶ谷駅から坂道を上り、防衛省を左手に見ながら進む。
やがて国立印刷局市ケ谷センターが見えてくる。
敷地内の体育館が事業仕分けの会場である。

音声レシーバーを借り、見学できる。まるで包丁で魚をさばくように
各省庁のさまざまな事業を俎上(そじょう)に乗せ
無駄な部分はバッサリとそぎ落としていく。
中には削減すべきく金額もある。
 
行財政改革が叫ばれるようになってからすでに久しい。
各省庁はこれまでも無駄な支出を極力切り詰めてきたはずだ。
それでも今回の仕分けでは、巨額の事業費が
「無駄」と判定されたわけだ。

景気低迷が長引く今の時代、企業は経費節減が至上命題。
いかに無駄を切り詰め、業績を伸ばすかに経営者は必死だ。
家庭も同様。所得は思うように増えず
家計のやり繰りに四苦八苦しているというのが庶民の姿だろう。
先行きにも明るい展望は見いだせない。

今回の仕分けを見る限り、官庁の世界は
そうした世相とは無縁だとあらためて感じさせる。
バブル時代のわが国を覆った大ざっぱな金銭感覚が
まだ生き延びているようだ。
「官との対決」ーその戦いは前途多難だと思わずにいられない。

(M.N)

 問題点は多いが、自由に見学できネット中継される公開性は画期的だ。会場を埋めた国民の熱気に、これが政権交代だと実感した。
 

フグ料理

ある旦那がフグをもらったが、毒が心配で食べられない。
捨てるのも惜しいので出入りの男に毒見をさせようと
フグであることを隠し少し持たせてやった。
しばらく様子をみたが問題はないようで
これなら安心とフグを料理して食べた。                           

その後出入りの男が来たときに「実はあれはフグだった」
と明かすと「旦那は食べましたか」と聞く。
「ああ食べたよ。うまかった」と旦那が言ったところ
男は「それなら私も食べましょう」。
落語の「河豚汁」である。

フグに毒があることは、古くから知られていた。
フグの刺身を「てっさ」、鍋を「てっちり」というが
「てっ」は「鉄砲」から来ているそうだ。
フグが別名で鉄砲と呼ばれるためで
なぜかといえば「当たれば命にかかわる」とのことのようだ。

それでもフグ料理を食べたくなるのは、そのおいさゆえにだ。
ぷりぷりとした食感にほんのり感じられる独特のうまみはフグならでは。
ことわざにも「フグ食う無分別フグ食わぬ無分別」
「フグは食いたし命は惜しし」とある。
大相撲九州場所も12日目を迎えたが両横綱が無敗で優勝争い。
一年の千秋楽になるのでほとんどの力士は、フグ料理で乾杯だろう。

(M.N)

 

頑固オヤジ

しつけの悪いこどもを目にすると、「親の顔が見たい」
という言葉が昔からよく使われる。
近ごろ、老若男女を問わず公共の場での迷惑を顧みない人間が
目に付くようになったのは気のせいだろうか。

ある日、知人が「これからは頑固オヤジになる」と宣言した。
周囲に配慮することができない人間が多いことに憤慨してのことだった。
不作法者を見つけると厳しくしかりつけることにしたのだという。                                 

電車の中で大またを広げて座り
2人分の席を占領しながら平然としている若者たち。
お年寄りや体の不自由な人が前に立っても知らんぷり。
新型インフルエンザが騒がれていても、口も覆わずに
せきやくしゃみを吐きかけ、エチケットを守れない人もいる。

街を歩けば、自転車にはねられそうになることがしばしば。
青信号になって横断歩道を渡り始めると
ひしめきあう歩行者の中を自転車が横切ってくる。
非常識どころか道交法違反だ。                                                            

そういえば頑固オヤジが以前ほどいなくなった。
他人に無関心なのだろうか。
心の中に不快感を抱くことがあっても注意する人は少ない。
見て見ぬふりをしてしまうのは、自分自身その1人なのだが・・・                            

いずれにしても常識とか良識の問題は
強制することが難しいだけにもどかしい。
教育やしつけが欠けたツケが社会に回ってきているのかもしれない。
頑固オヤジが必要な時代になってきたようだ。


(M.N)

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