スタッフブログ
とんちの日
- 2010年1月10日 16:39
- M.N氏の岡目八目
きょうは「とんちの日」だそうだ。
1月9日。1と9の語呂合わせで
とんちで有名な一九さんにあやかったそうだ。
本などのほか1970年代から80年代にかけて
テレビアニメが放映された。
額に両手を当て「チーン」とかねの音が鳴ると
数々の難問をとんちで見事に解決する一休さんに
喝采(かっさい)を送った人も多かったことと思う。
中でも有名なのはびょうぶの虎退治あたりか。
将軍足利義満が一計を案じ
びょうぶに描かれた虎を捕まえるよう命じる。
一休さんは早速、縄を用意させて身構え
「さあ、早く虎を追い出してください」と応じて逆に将軍をやりこめる。
成長してからの一休さんはまさに自由奔放に生きた。
仏像を枕に昼寝したり、朱ざやの木刀を差して
歩き回るなどの逸話も残る。よく知られている
「門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」は
いかにも一休さんならではの言葉。
正月飾りもとれて、世の中もいよいよ本格的に動き出したが
政治の世界では鳩山内閣の財務相が交代するなど
前途多難を思わせる幕開け。株価は幾分持ち直したようだが
景気回復にはほど遠く、デフレや二番底の懸念もささやかれている。
かといって嘆いてばかりはいられない。
一休さんには及びもつかないまでも
できる限りの知恵と工夫で明るく元気に、新しい一年を乗り切ろう。
(M.N)
正月の実感
- 2010年1月 7日 17:54
- M.N氏の岡目八目
正月という実感がわいてこなくなって久しい。
それは「毎日が盆正月みたいなもの」という表現が
大袈裟でないほど食生活が豊かになったからだろうか。
盆はともかく正月というハレの日は
いつものつぎはぎだらけの服でなく
文字通り一張羅の晴れ着を着せられ
家族のみならず多くの親戚縁者近隣などが集まって
普段は口にできないようなご馳走を食べ
大声で談笑するそのひとときは実に楽しいものだったから
「もういくつ寝るとお正月」と指折り数えて待つのは当然だった。
まさに正月用といった貴重品のミカンが
木箱から取り出されるときのうれしさ。
お年玉をもらった時の得意。
それにも増していつまでも思い出として情景に残っているのが
正月の遊びごとだろう。
いとこ、はとこ、友人たちが集まると当然ゲームの出番だ。
家の中なら十二支合わせ、トランプ、双六、福笑いなど。
家の外ならたこ揚げ、追い羽根などまさに正月用の定番というものがあり
それが集中して楽しめるのが正月だったのだ。
しかしこうした遊びも次第に姿を消し
正月ならではの光景というものが少なくなってきた。
それが実感を薄める最大の原因ではなかろうか。
先日、多摩川べりで子どもたちがたこ揚げしているのを見た。
年が明けて初めて見る光景だった。
たこは、空気の流れを利用して揚がる。
ただしビニール製の洋だこは
流れに水平に近い角度でうまく乗せる方が揚がりやすく
逆に長方形の和だこは流れに対し垂直に立てて
遮る形にしたほうが揚力が生まれる。
空を舞う風は、気ままで変幻自在である。
姿が見えず、やっかいな相手だが、風向きは必ず変わる。
風を読み、たこの性質をつかんで、空高く揚がるよう
「たこたこ揚がれ、天まで揚がれ」と子どもたちを励ました。
(M.N)
あけましておめでとうございます
- 2010年1月 5日 19:03
- M.N氏の岡目八目
おめでとうございます。
日本の正月は、家に迎える年神様が豊作や
一家安泰を約束するものと考えられてきた。
やおよろずの神様がいる国だ。正月担当もおられるそうだ。
十二支では寅年。十二支は中国で考えられ日本に伝わった。
年、月、時間などの単位として用いられる。
覚えやすくするため、身近な動物を割り当てたそうだ。
トラは日本には生息しないものの、古代からその強さが知られていた。
日本でトラを見るには動物園に行くしかないが・・・
経営難の動物園はトラを飼えない困った園長が
男にトラの皮をかぶってオリに入ることを頼む。「日給1万円」。
男がオリに入ると園内放送が流れた。
「トラのオリにライオンを入れます」。
震えた男にライオンが近づいて言った。「おれも1万円」。
「動物園」という落語は明治期の新作といわれるが
世相に合うのか、最近はよく演じられる。
英語や、韓国語の達者な落語家が海外でも演じて好評という。
不景気もグローバルである。
寅に「さん」を付けると
いまだに人気が衰えない名優の顔が浮かぶ。
小学校の時、友人への寄せ書きに
「がんばれ・ふんばれ・されどいばるな」と書いた(森英介著「風天」)。
幼くして人生の要諦(ようてい)を知る人だったようだ。
かって正月休みの楽しみといえば
映画「男はつらいよ」シリーズだった。車寅次郎役は渥美清さん。
淡い恋の物語があり、ぶらりとまた旅に出る。
言葉は投げやりだが、心はあったかい寅さん。
待っている妹夫婦や、おいちゃん、おばちゃん、午前様も魅力があった。
いまも時折、テレビで放送されている。見入ってしまうのはなぜだろう。
古きよき時代だけではない人生の真実が含まれているからに違いない。
現代は、人と人とのつながりが奇薄になってきている。
いたわり助け合う世の中をなんとしても取り戻したい。
家族のきずなを強めたい。
寅さんが妹を思う気持ちを込めた句がある。
「さくら幸せにナッテオクレヨ寅次郎」
(M.N)
1年の感謝
- 2009年12月26日 14:01
- M.N氏の岡目八目
一年を振り返る時期になりました。
小さな手帳をめくっていると、いろいろな出会いや出来事が
よみがえってきます。「あの人は元気でいるかな」
「この展覧会は素晴らしかった」など。
月並みな言葉ですが、あっという間の一年でした。
同じ時間が毎年流れているはずなのに
少しずつ速度を増している気がするのは、加齢のせいでしょう。
最近は、記憶の方が追い付いていかないことも。
手帳はほとんど埋められている。
それに交じって「宝くじ」の書き込みもあった。
いつものようにくじ運には恵まれなかった。
今年最後のジャンボ宝くじも期待はずれでしょう。
多くの方たちに支えられて、今年も何とか歩き続けられました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
来年も、岡目八目をお読みいただけることをお願いしながら
今年の最後の筆とします。
皆さん、よいお年をお迎えください。
(M.N)
挑戦
- 2009年12月22日 14:10
- M.N氏の岡目八目
先日、NHKテレビで、アンパンマンの生みの親
漫画家のやなせたかしさんが、女性アナウンサーと
対談しているのを見た。
90歳だというが、とてもそんな年には見えない。
90歳になった今でも、絶えず新しいものに挑戦しているという。
いつも好奇心を失わず、機械でも新しいものが好きなのだそうだ。
脳科学者の茂木健一郎さんは、新しいことへの挑戦は
脳にある「前頭前野」を活性化させるといっている。
また、脳の老化防止として、面倒がらないで細かいことをする。
よく体を動かす。といったことも重要な条件として挙げている。
「年を重ねるだけで人は老いない。夢を失ったときから老いが始まる」
というアメリカのサムエル・ウルマンの詩は
老いを語るときによく引きあいに出される。
年を重ねても、好奇心いっぱいで未知への挑戦を忘れず
こまめに体を動かして、心・身ともに「青春を」を心掛けたいものである。
筆を若干、若者にかたむけたい。
明治という新しい時代を切り開いていく若者たちを描いた
司馬遼太郎作品の同じNHKドラマ「「坂の上の雲」はつい見入ってしまう。
不況下のデフレ、ボーナスカットと今ひとつ意気の上がらない歳末だけに
信念を持って難局に立ち向かう若者たちがまぶしく映る人もいるだろう。
若者が時代の先頭に立ったのは明治の時代に限らない。
戦後の廃虚からものづくり大国へ、高度成長を支えたのは若者たちだった。
冒険心や向上心が海外に目を向けさせた。
そして今、下を向きがちな時代だからこそ
将来を信じて海外を目指す若い人が一人でも多く現れてほしいと願いたい。
(M.N)
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