スタッフブログ
日本ラグビーのささやかな向上
- 2013年11月 5日 18:51
- M.N氏の岡目八目
2日、東京秩父宮ラグビー場で行われた日本代表と
ニュージランドのテストマッチで、世界ランキング15位の日本は
同1位の相手に歯が立たず6-54で完敗したものの
大人と子どもの差があった以前と比べたら
若干でも手ごたえがあったというのは収穫だろう。
「オールブラックス」の愛称で知られるニュージランドが
来日して対戦するのは26年ぶりというが、その時の試合で、
雲をつくような大男たちを相手に、体格に劣る日本代表は
まさに翻奔されたような印象だけが残っている。
イングランドが発祥のこのスポーツは、英国や旧英連邦が
「国技」的強さを発揮してきた。アジアでは特に日本で人気があり、
新日鉄釜石チームが全盛の時代は列島にフイーバーを
もたらしたことが懐かしい。
そのラグビーで日本代表が強豪ウェールズに勝った時は
信じられない思いだった。なにせ「ホームユニオン」と呼ばれる
ウェールズ、イングランド、スコットランド、アイルランドのどこを
とっても勝つのは至難のワザだからである。
そんな余韻をかってか、日本代表の練習ぶりを先日のテレビが
伝えていた。スクラムでどうしても力負けする日本代表の弱点を補う
ためジョーンズ・ヘッドコーチの指導によって、重心を下げる練習を
徹底し、これによって弱点を克服した結果がウェールズに快勝する
結果につながったという内容だったが、まさに目からウロコが
落ちる思いをしたのも、どうしても"本家"には勝てないと諦めて
いたからだろう。
だが、王者ニュージランドは依然として鉄壁だった。日本は
1トライもできず、わずかに2PGで6点を稼ぎ出したに過ぎなかった。
結局は相手に7トライも許したのだが、過去5回の対戦成績を見ると
100点以上の大差で負けた試合が2回もあったことから比べると
今回はかなりの健闘と言えなくはない。悔しまぎれかもしれないが、
日本ラグビーは確かに変わったみたい。
ミャンマーを思う
- 2013年11月 4日 17:54
- M.N氏の岡目八目
空前のミャンマーブームだ。一気に進む民主改革を背景に、
豊富な資源や安価な労働力を世界各国が狙う。
「アジア最後のフロンティア」に開発の波が押し寄せている。
人口約6千万人の国は135の民族で形作られている。
敬虔(けいけん)な仏教徒が多く、温和な国民だと聞く。
貧しくとも隣人とのオープンな付き合いの中で心豊かに
暮らしていると聞いた。だが、旧軍事政権と少数民族
の対立の根は深く残っているようだ。
民政移管した政府は和平に自信を見せるが、
国をひとつに束ね、大きな変革のうねりを超えていくのは、
簡単ではないと思う。政府への不満によるといわれる
連続爆破事件に、平和はまだまだ遠いと痛感する。
経済進出にわく一方で、村は医療が受けられない人たちで
あふれている。自然や伝統の中に人々は生き、歴史の上に
ひとりひとりの暮らしがある。彼らはどんな未来を望んでいるのか、
踏みにじられない変化を祈る。
村には日常的な停電に負けず懸命に治療に当たる
日本人医師がいる。医療支援スタッフには女性もいる。
命を懸けて伝えた平和への願いを、あらためて思う。
「人々を愛する気持ちを国中、世界中に広げたい」。
民主化運動指導者のアウン・サン・スー・チーさんは春に
日本を訪れた際、こう語っていた。私たちがすべきことは何か
考えたい。来年は日本とミャンマー国交樹立60周年だ。
学徒出陣の碑
- 2013年11月 1日 12:49
- M.N氏の岡目八目
東京・国立競技場にはマラソン門と呼ばれるゲートがある。
1964年の東京五輪男子マラソン。銅メタルを手にした円谷幸吉
選手も、このゲートを走り抜け、コースに飛び出していった。
マラソン門を入ると、桜の木の下に石碑が立つ。「出陣学徒
壮行の地」と刻まれている。碑文には「約十万人の学徒がペンを
捨てて剣を執り、戦場へ赴くことになった」との一文も。
太平洋戦争の戦局が悪化し、43年に大学、専門学校などの
文科系学生に対して徴兵猶予が停止され、戦場に送られる
ことになった。その年の秋、文部省の主催で「出陣学徒壮行会」
が開かれ、雨の中、銃を担いだ学徒が行進した。
会場となったのが明治神宮外苑競技場で、その跡地に
国立競技場は建てられた。壮行会から50年後の93年、
若い世代に学徒出陣の歴史的事実を伝えようと、元学徒や
遺族らが今の場所に石碑を建てた。
国立競技場は2020年東京五輪が決まり、建て替えられる。
来年7月には解体が始まる。元学徒らは、完成後も石碑を
敷地内に残すよう要望している。
新競技場は「平和の祭典」である五輪のメーン会場となる。
学徒出陣では、多くの学生が戦争の犠牲となった。
その事実を忘れずに、平和の思いを新たにするためにも、
石碑は敷地内に残してほしい。
読書の秋
- 2013年10月29日 18:31
- M.N氏の岡目八目
夜の長さを実感できるようになってきました。この季節は
書棚に押し込められたり、机の周囲に積まれたりした本が
気になるときでもある。それらの本を見ると、繰り返し手にしている
お気に入りの1冊が目に入る。読んだのは1度だけの本でも。
読みきることなく放りだされた積読(つんどく)本もある。
そして、本を見れば本と自分との関わりが見えてくる。
手にしただけで何十年か前に初めて読んだときの感動が
よみがえるものさえある。そういうふうに本と接してきたが、
最近は本をめぐる事情が少し変わってきたようだ。
紙を使わない電子書籍が増えてきた。
電車に乗れば文庫本を手にするのが当たり前の世代。
しかし、今では小型の端末画面に触れながら読み続ける姿が
自然に見えるようになった。形は違っても活字を追う姿に、
むしろ安心感を覚えたりする。
読書週間が始まった。昨日は文字・活字文化の日でもある。
文字が生まれ、本が誕生してからの人との関わりに思いを
巡らすのもいい。手書きから印刷に。紙を使わぬ書籍も。
いずれにせよ、人が魅力的な本との出合いを求めているのは
変わらない。出合えたとき、それは至福のときだ。
そんな本を探す秋もいい。
旅の醍醐味
- 2013年10月22日 18:46
- M.N氏の岡目八目
旅の醍醐味には二つある。一つは旅先での観光や
人々との交流、その土地ならではの味覚など。もう一つは
列車や船、車など移動そのもので、各駅停車の列車も
一気に行く飛行機や新幹線も途中の景色や料理を
味わえる車も、それぞれに楽しさがある。
各地から紅葉の便りが届き、秋の観光シーズンの
真っ最中だ。テレビなどで全国の観光スポットが紹介
されることも多くなり、旅心をくすぐる。旅は疲れた心と体を
優しく癒してくれるだけでなく、新しい発見や体験を
演出する。
JR九州の豪華観光寝台列車「ななつ星in九州」の運行が
始まった。ヨーロッパのオリエント急行を意識した日本初の
クルーズトレインだ。九州の自然や食べ物、温泉、歴史、
文化などを堪能でき、贅を尽くした車内の造り、
企画内容の豪華さには目を見張る。
7両編成ながら定員はわずか30人。1泊2日コースでも
最低1人15万円かかるが、予約は来年3月まで満杯
という。運行の背景には鉄道事業の低迷があるほか、
九州以外から乗客を呼び込み、地域活性化につなげる
狙いもあるという。贅沢旅行への賛否はあろうが
無事故運転の運行をを願う。
- Search
- Links