Home

スタッフブログ

日本ラグビーのささやかな向上

2日、東京秩父宮ラグビー場で行われた日本代表と
ニュージランドのテストマッチで、世界ランキング15位の日本は
同1位の相手に歯が立たず6-54で完敗したものの
大人と子どもの差があった以前と比べたら
若干でも手ごたえがあったというのは収穫だろう。

「オールブラックス」の愛称で知られるニュージランドが
来日して対戦するのは26年ぶりというが、その時の試合で、
雲をつくような大男たちを相手に、体格に劣る日本代表は
まさに翻奔されたような印象だけが残っている。

イングランドが発祥のこのスポーツは、英国や旧英連邦が
「国技」的強さを発揮してきた。アジアでは特に日本で人気があり、
新日鉄釜石チームが全盛の時代は列島にフイーバーを
もたらしたことが懐かしい。

そのラグビーで日本代表が強豪ウェールズに勝った時は
信じられない思いだった。なにせ「ホームユニオン」と呼ばれる
ウェールズ、イングランド、スコットランド、アイルランドのどこを
とっても勝つのは至難のワザだからである。

そんな余韻をかってか、日本代表の練習ぶりを先日のテレビが
伝えていた。スクラムでどうしても力負けする日本代表の弱点を補う
ためジョーンズ・ヘッドコーチの指導によって、重心を下げる練習を
徹底し、これによって弱点を克服した結果がウェールズに快勝する 
結果につながったという内容だったが、まさに目からウロコが
落ちる思いをしたのも、どうしても"本家"には勝てないと諦めて
いたからだろう。

だが、王者ニュージランドは依然として鉄壁だった。日本は
1トライもできず、わずかに2PGで6点を稼ぎ出したに過ぎなかった。
結局は相手に7トライも許したのだが、過去5回の対戦成績を見ると
100点以上の大差で負けた試合が2回もあったことから比べると
今回はかなりの健闘と言えなくはない。悔しまぎれかもしれないが、
日本ラグビーは確かに変わったみたい。

ミャンマーを思う

空前のミャンマーブームだ。一気に進む民主改革を背景に、
豊富な資源や安価な労働力を世界各国が狙う。
「アジア最後のフロンティア」に開発の波が押し寄せている。

人口約6千万人の国は135の民族で形作られている。
敬虔(けいけん)な仏教徒が多く、温和な国民だと聞く。
貧しくとも隣人とのオープンな付き合いの中で心豊かに
暮らしていると聞いた。だが、旧軍事政権と少数民族
の対立の根は深く残っているようだ。

民政移管した政府は和平に自信を見せるが、
国をひとつに束ね、大きな変革のうねりを超えていくのは、
簡単ではないと思う。政府への不満によるといわれる
連続爆破事件に、平和はまだまだ遠いと痛感する。

経済進出にわく一方で、村は医療が受けられない人たちで
あふれている。自然や伝統の中に人々は生き、歴史の上に
ひとりひとりの暮らしがある。彼らはどんな未来を望んでいるのか、
踏みにじられない変化を祈る。

村には日常的な停電に負けず懸命に治療に当たる
日本人医師がいる。医療支援スタッフには女性もいる。
命を懸けて伝えた平和への願いを、あらためて思う。

「人々を愛する気持ちを国中、世界中に広げたい」。
民主化運動指導者のアウン・サン・スー・チーさんは春に
日本を訪れた際、こう語っていた。私たちがすべきことは何か
考えたい。来年は日本とミャンマー国交樹立60周年だ。

学徒出陣の碑

東京・国立競技場にはマラソン門と呼ばれるゲートがある。
1964年の東京五輪男子マラソン。銅メタルを手にした円谷幸吉
選手も、このゲートを走り抜け、コースに飛び出していった。

マラソン門を入ると、桜の木の下に石碑が立つ。「出陣学徒
壮行の地」と刻まれている。碑文には「約十万人の学徒がペンを
捨てて剣を執り、戦場へ赴くことになった」との一文も。

太平洋戦争の戦局が悪化し、43年に大学、専門学校などの
文科系学生に対して徴兵猶予が停止され、戦場に送られる
ことになった。その年の秋、文部省の主催で「出陣学徒壮行会」
が開かれ、雨の中、銃を担いだ学徒が行進した。

会場となったのが明治神宮外苑競技場で、その跡地に
国立競技場は建てられた。壮行会から50年後の93年、
若い世代に学徒出陣の歴史的事実を伝えようと、元学徒や
遺族らが今の場所に石碑を建てた。

国立競技場は2020年東京五輪が決まり、建て替えられる。
来年7月には解体が始まる。元学徒らは、完成後も石碑を
敷地内に残すよう要望している。

新競技場は「平和の祭典」である五輪のメーン会場となる。
学徒出陣では、多くの学生が戦争の犠牲となった。
その事実を忘れずに、平和の思いを新たにするためにも、
石碑は敷地内に残してほしい。

読書の秋

夜の長さを実感できるようになってきました。この季節は
書棚に押し込められたり、机の周囲に積まれたりした本が
気になるときでもある。それらの本を見ると、繰り返し手にしている
お気に入りの1冊が目に入る。読んだのは1度だけの本でも。
読みきることなく放りだされた積読(つんどく)本もある。

そして、本を見れば本と自分との関わりが見えてくる。
手にしただけで何十年か前に初めて読んだときの感動が
よみがえるものさえある。そういうふうに本と接してきたが、
最近は本をめぐる事情が少し変わってきたようだ。
紙を使わない電子書籍が増えてきた。

電車に乗れば文庫本を手にするのが当たり前の世代。
しかし、今では小型の端末画面に触れながら読み続ける姿が
自然に見えるようになった。形は違っても活字を追う姿に、
むしろ安心感を覚えたりする。

読書週間が始まった。昨日は文字・活字文化の日でもある。
文字が生まれ、本が誕生してからの人との関わりに思いを
巡らすのもいい。手書きから印刷に。紙を使わぬ書籍も。
いずれにせよ、人が魅力的な本との出合いを求めているのは
変わらない。出合えたとき、それは至福のときだ。
そんな本を探す秋もいい。

旅の醍醐味

旅の醍醐味には二つある。一つは旅先での観光や
人々との交流、その土地ならではの味覚など。もう一つは
列車や船、車など移動そのもので、各駅停車の列車も
一気に行く飛行機や新幹線も途中の景色や料理を
味わえる車も、それぞれに楽しさがある。

各地から紅葉の便りが届き、秋の観光シーズンの
真っ最中だ。テレビなどで全国の観光スポットが紹介
されることも多くなり、旅心をくすぐる。旅は疲れた心と体を
優しく癒してくれるだけでなく、新しい発見や体験を
演出する。

JR九州の豪華観光寝台列車「ななつ星in九州」の運行が
始まった。ヨーロッパのオリエント急行を意識した日本初の
クルーズトレインだ。九州の自然や食べ物、温泉、歴史、
文化などを堪能でき、贅を尽くした車内の造り、
企画内容の豪華さには目を見張る。

7両編成ながら定員はわずか30人。1泊2日コースでも
最低1人15万円かかるが、予約は来年3月まで満杯
という。運行の背景には鉄道事業の低迷があるほか、
九州以外から乗客を呼び込み、地域活性化につなげる
狙いもあるという。贅沢旅行への賛否はあろうが
無事故運転の運行をを願う。 

2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12

Home

Search
Links

ページ上部へ戻る