Home

スタッフブログ

オリンピックでの勝利

4年に一度のスポーツの祭典「オリンピック」がロンドンで
華々しく幕を開けた。かってはアマチュアしか参加を
認められなかった大会も、今では大部分の競技でプロも
出場できるようになり、まさに人類最強・最速の座を競う場になっている。

「五輪には魔物がいる」と言われることがよくある。絶対的な
優勝候補があっさり敗れたり、まったく無名の選手が栄光の座を
手に入れたりするドラマが数多く繰り広げられてきた。

今大会でも、男子サッカーで日本が優勝候補のスペインを破る一方、
3大会連続で2種目制覇の期待がかかった北島康介選手が
100メートル平泳ぎで5位に終わるなど、予想外の番狂わせが
早くも相次ぎ「魔物」の健在ぶりを示している。

一方、これまでとは少し毛色の違う「魔物」が柔道競技に登場し
混乱を招いている。誤審を防止するために導入された「ジュリー制度」だ。
審判を補助するためにビデオ映像によって結果を判断する方法。
によって、一度下された判定が覆される試合が頻発している。

2000年のシドニー五輪において篠原信一選手が「世紀の誤審」で
金メダルを逃がしたことが、この制度導入のきっかけのひとつと言われる。
しかし、あまりに映像に頼り過ぎる状況下では審判の存在意義が
問われることになる。まずは審判の技術向上に力を注ぎ、
それを補完するためのジュリー制度であるべきではないだろうか。

真の政治家

英国の名宰相チャーチルといえば、二十世紀の保守主義を代表する
政治家だが、若いころは選挙で幾度か苦汁をなめた。三十三歳で
商務長官になった直後に、落選したこともある。

所属する保守党が保護貿易主義的な関税政策を打ち出した時は、
反対して党内で孤立し、野党の自由党に鞍替えした。自由党員として
古巣を批判して曰く(いわ)く。<保守党というのは政党ではない。
あれは共謀そのものである>と。

三年前の夏、総選挙で国民の多くは民主党に「政党」の姿を期待した。
広辞苑を引くと、政党とは<共通の原理・政策の実現のために、
政権の獲得あるいはそれへの参与を企画する団体>とある。
 
明確な公約は示さず、当選すれば白紙委任されたかのように振る舞う。
派閥抗争に明け暮れ、政策は官僚機構に丸投げ。そういう旧来の
自民党型政治ではなく、新たな政党政治が見られるはずだった。

チャーチル流に言えば、民主党は既に政党ではなく共謀のかたまりだ。
共通の原理・政策という政党の柱を失い、ただ政権にしがみつくという
共謀関係でしかない党が分裂するのは当然ともいえる。

チャーチルはこんな言葉も遺(のこ)している。<とんでもない数の嘘が
世間に出回っている。最悪なのは、嘘の半分が真実だということだ>。
増税だけは決まり、福利が見えない「社会保障と税の一体改革」
など、その好例ではないかと思う。

 

産業の空洞化

日本のはるか先に「産業の空洞化」が言われてきた米国で、
一旦中国に移転した工場をまた本国に呼び戻す現象が起き始めた
と先日、NHKテレビが伝えていた。日本でもやがて同じような動きが
出るのだろうか。

これはたくまざる「自然回帰現象」というものであろうか。
コスト削減を求めて人件費の安い国に生産拠点を設けるというのは
先進国の大中企業における"常道"となったが、その先例を作ったのが
米国だった。その"伝染"を怖れる論評がわが国の経済紙誌などで
頻繁に登場するようになった頃、まさかその時期が意外に早く
やって来ようとは思わなかった。

なにしろアパレル、精密、電機部品などの受託加工が地方でも
成り立っていた当時だからである。だが、激しい価格競争にさらされると
"企業ナショナリズム"などもろいもので、人件費が日欧米などと比べて
格段低い中国への"脱出"がどんどん加速し、日本でも産業の空洞化
というまさかの事態が社会問題化するようになってしまったのは
周知の通りだ。

中国が「世界の工場」となる一方で、先進国の経済発展が急速に
停滞化するようになったその反省が生まれるのは当然だが、米国企業の
"本土再上陸"は、反省というより中国での人件費が高騰し、労働争議
なども頻発するようになった現象に嫌気がさしての撤退のようだ。

しかし中には米国生まれのオリジナルが中国産と知って消費者が
反発したことを受けて原点に還した企業もあり、"迷走"は企業理念を
失ったからこそ起きたとも言えそうだ。


サッカーJリーグ戦

サッカーJ1のリーグ前半戦で成績不振のために、5人の監督の
クビがすげ替えられた。「プロだから結果を出すのは当然」という声も
あろうが、素人目にはあまりにもせっかちに映る。チームの状況次第
で長い目も必要ではないだろうか。リーグ最長5シーズン目の
手倉森誠監督率いるベガルダ仙台が、首位で折り返す快進撃を
見るにつけ、その思いを強くする。継続は力なりだ。

「監督がぶれずに同じメッセージを発信していけば、選手は、
『ことしもあの感覚でやればできるな』と思うはず」。ガンバ大阪の監督を
10年続け、優勝経験もある西野朗神戸監督がこう語っている。
手倉森さんが「堅守速攻」という種をまいて辛抱強く水をやり、戦術の剪定
(せんてい)を行った結果、昨季から目に見えてチーム力が進化してきた。
メッセージが分かりやすいだけに、浸透しやすいのだろう。

人心掌握術にもたけている。時に厳父、時に兄貴分となり、選手の個性を
上手に引き出している。今季は震災の経験を糧に、チームが一致結束
しているのも大きな強みだ。明日から(14日)の名古屋戦を皮切りに
後半戦に突入する。運動量が求められる今の戦い方ではスタミナ切れが
心配だが、復興への思いを推進力に、このまま独走してほしい。
                                    
テレビで観戦しながら、まったくの素人だがついつい被害者の希望を乗せて、
今シーズンはベガルタ仙台を応援している。

党名

日本人は「新」という文字に弱いといわれた。
細川内閣成立に至る新党ブームの時である。核となった
日本新党、新生党、新党さきがけのいずれもが、党名に「新」
の字を入れていた。

その17年前。河野洋平氏らの新自由クラブブームの鮮烈な印象が
背景にある。政治への理想を「新」の文字にかけた気持ち、
思うべしだが、新進党への結集、解党を経て色あせた。

自由党、改革クラブ、国民の声、新党みらい、太陽党、などの
混迷期を経て原点回帰の民主党へ。政権交代を挟んで再び分裂、
地域政党台頭の時代を迎える。

今度は、国民の気持ちに近づこうとする意図が濃厚。「たちあがれ日本」
「みんなの党」は、この指止まれと呼び掛けている。目的をより具体的、
分かりやすく党名に盛り込む「減税日本」など地域政党も、趣旨に賛成なら
違いを乗り越え一緒にやろうということだろう。

小沢一郎氏は新生党、新進党、自由党と、その時代の国民の気持ちと
一体の党名を掲げ、政治の中心に居続けた。自民、民主二大政党の間で
埋没確実と言われた平成12年総選挙で、殴られカツを入れられる
テレビCMで息を吹き返している。

それに劣らぬ危機の中で、党名を「国民の生活が第一」に船出した。
マニフェストのキャッチフレーズを使われ、民主党は背景用のボードを
裏返すなど大わらわだ。輿石幹事長が新しいのを考える」という。
 
かって岡田克也副総理、中川正春防衛相が属した「国民の声」は、
一説では「国民の声を代表して」と、国会質問で切り出せるから
党名にしたという。やすやす埋没する相手ではなさそう。

  
 

26  27  28  29  30  31  32  33  34  35  36

Home

Search
Links

ページ上部へ戻る