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初夢

初夢とはいつ見る夢のことだろうか。調べた範囲では
2日夜が主流だった。だから、3日朝起きた時に頭に
残っていた夢が初夢である。良い夢ならば今年は吉。
悪い夢だったら逆夢と思えばいい。

だが初夢がなぜ2日夜なのか。年初めの夢は
大みそかに就寝し、午前零時過ぎ(元日)に見た夢と
するのが筋に思える。夢は脳が起きていて体が眠っている
レム睡眠時に見る。しかもレム睡眠は未明から早朝に多い。

しかし大みそかは眠らない人が多い。そのまま
初日の出を拝み、初詣に出掛ける。それで初夢は
1日または2日夜に見る夢とされたらしい。

昔から縁起の良い夢は「一富士,二鷹、三なすび」。
徳川家康が隠居した駿河の名物という。富士は「無事、
不死」、鷹は「高い」、なすびは「成す」に通じるとの説が
あるが、どんな夢になるのか想像もつかない。

平安、鎌倉の時代には節分の夜から立春の朝に見る夢を
初夢としたらしい。両時代を生きた西行法師の歌が
残っている。「年暮れね春来べしとは思い寝に、まさしく
見えしかなう初夢」。春になった夢を見たら、それが
本当になった、ということだろう。そんな単純な意味とも
思えないが、めでたい歌だ。

働く庶民の見る夢は景気の順調な回復と生活の
安定である。今年こそ本当になりますように。
本年もよろしくお願いいたします。

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