- 2013年12月 4日 06:35
- M.N氏の岡目八目
例えば、50代夫婦とする。夫に安定した収入があり、
子供の教育も仕上げの時期に入っている。ところが、
親の介護をしなければならなくなった。とする。
ここまで来れば、生活の見通しは立つから、妻が
専業主婦に戻り、親を見る。夫は仕事を続ける。
夫婦ならこれが可能だが、今後は40~60代の
未婚が増え、特に男性は4人に1人が単身者になる。
と予測されている。現在の介護モデルは通用せず、
未婚の子どもが親を見る「シングル介護」の時代が来る。
すでに始まっており見回すと知人2人がそうだ。
シングル介護の大きな問題は、働き盛りに仕事と
両立できなくなり、会社を辞めざるを得ないケースが
起きること。そうなると、収入の道は途絶え、貯金や
親の年金で何とかしのぎ、介護を終わらせたものの、
今度は再就職の壁に直面する。シングル介護が、
長期的な困窮を招いてしまうのである。
企業側の理解が欠かせないが、出産・育児と違って
期間で区切れず、雇用見通しが立てにくい、という課題
が持ち上がる。介護を家族に頼るのは限界と言える。
血縁を超え、施設やサービスの充実、地域の支えが
不可欠になっている。