- 2013年8月28日 08:10
- M.N氏の岡目八目
ヤンキースのイチロー選手が4千本安打を記録したときの会見で、
こんなことを言っている。「4千の安打を打つには僕の場合、
8千回以上の悔しい思いをしてきている。常にそれと自分なりに
向き合ってきた事実、誇れるとしたらそこじゃないですかね」。
並外れた努力で、今の立場を築いてきた自負であろう。
プロ生活22年。39歳になっても、走攻守に衰えを感じさせない
状態でプレーしている選手ならではの誇りであろう。
彼はその日、印象的な言葉をいくつも残している。
「記憶に残っているのは楽しいことではなく、うまくいかなかった
ことなんですね。そのストレスを抱えた中で瞬間的に喜びが
訪れる。それがプロの世界の醍醐味ですね」。
昔できたがことが今できないというのは見あたらない。でも、
昔考えなかったことを今は考えるようになった。過去の自分と
現在の自分を客観的に見て、どうなのかと考えるのは大切なこと」。
満足したら終わりというけど、それは弱い人の発想。満足を
重ねないと次が生まれない。僕はものすごく小さなことでも満足するし、
達成感を感じる。それを感じることで次が生まれてくる。
うれしかったら喜べばいいんですよ」。
まるで教育者、哲学者のような言葉が数々。それをすべて、
実践と記録に裏打ちされているから説得力がある。
ビート・ローズ氏の持つ最高安打4256更新も視界に入った。
海の向こうからのうれしいニュースは、日本人の誇りであり
励みともなる。これからもさらに広がる夢を共有したいものだ。