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意外な決勝戦

日本中の誰も予想していなかった意外な顔合わせの決勝戦は、
夏の締めくくりにふさわしい好ゲームだった。
夏の全国高校野球は、群馬県代表の前橋育英高が初出場で
初優勝を飾った。防衛率0,00と抜群の安定感で勝ち上がってきた
好投手を相手に3点を先制。逆転を許した後も懸命に食い下がった。
どんな場面でもナインは笑顔を忘れなかった。宮崎県勢初の快挙は
お預けになったが、健闘に拍手を送りたい。

浦和学院、大阪桐陰,済美、横浜・・・大会では、優勝候補と
目された学校や甲子園の常連校が次々に姿を消していった。
最後に残ったのは、試合を重ねるごとに強く、たくましく成長した
2校だった。優勝した前橋育英は準々決勝で、9回2死無走者
という絶体絶命の場面から2点差を追いついた。

延岡学園も準々決勝で9回、内野手の超美技で逃れたはずの
ピンチを微妙な判定で"やり直し"にされ、そこをもう一度
しのいで競り勝った。

素質に恵まれた選手が「古豪」や「伝統校」に集まりやすいのは
確かだろう。だけど、試合をするのは同じ高校生、やってみなければ
勝負は分からないースポーツのそんな楽しさと厳しさ、それに
若さの持つ可能性をあらためて確認できた気がする。
まるで大会の閉幕を待っていたみたいに天気は、下り坂だ。

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