- 2013年6月16日 16:01
- M.N氏の岡目八目
日本相撲協会の北の湖理事長が還暦の土俵入りを披露した。
太刀持ちに九重親方(元横綱千代の富士)露払いに貴乃花親方
を従え、昭和から平成にかけての大横綱のそろい踏みだった。
重心の低いあんこ型の姿はそのままだった。現役時代と同様に
早い所作で雲竜型の土俵入りを見せてくれた。せり上がりで
少しふらつく場面もあったが、威風堂々とした姿が、まぶたに残る
昭和の残像と重なった。
現役理事長で還暦の土俵入りをしたのは1988年の二子山以来
という。スピード出世を遂げた北の湖は、史上最年少の21歳2ヶ月で
横綱昇進をつかむ。憎たらしいほど強かったが真摯に土俵を務めた。
理事長就任は2回目。1回目は力士暴死事件や大麻問題などから辞任。
その後、角界は八百長問題で存亡の危機に立ち、土俵際からの
出直しとなった。
相撲協会理事長の再登板は史上初。政界では安倍首相が昨年、
再登板を果たし、内政、外交に大懸案を抱えながらも高支持率を
維持している。北の湖理事長も相撲人気のV字回復を果たしてほしい。
まずは日本人力士の奮起だ。日本人の活躍がなく、大相撲の
発展はないのだから。
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