- 2013年5月10日 16:27
- M.N氏の岡目八目
政治がこんなに杓子(しゃくし)定規で日本は大丈夫なのだろうか。
きのう参院本会議で自民党の川口順子(よりこ)環境委員長の
解任決議案が可決された。参院の許可を得ずに中国訪問を延長
したため、委員会が中止になった。だから、委員長として不適格だという。
川口氏は遊んでいたわけではない。中国外交を束ねる要人との
会談が急に入り、野党側に期間延長を申し入れていた。だが、
理解が得られないまま、滞在を延長し、会談に臨んだという。
確かにルール違反には違いなかろう。とはいえ、日中間系は
尖閣諸島問題で悪化し、対話も途絶えがちだ。中国外交のトップと
話すチャンスは逃せない。そう元外相の川口氏が考えたとしても、
大方の人は理解できよう。だれでも中国要人と会談できるわけではないのだ。
それが委員長を解任されるほどの罪なのかどうか。委員会は
委員長代理を立てて開けなかったのか。そもそも野党はなぜ延長を
了解しなかったのだろう。議員外交があってもいいはずだ。
「日本に沖縄の領有権はない」。先日、中国共産党機関誌は
こんな論文を載せた。中国が求める領土は尖閣諸島どころではない。
その中国と日本は経済面で深い関係にある。共存していくため、
政治の知恵がますます必要になるのではないだろうか。