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バブルに用心

昨年末以降、平均株価がほぼ右肩上がりで上昇している。
安部晋三首相が掲げる「アベノミクス」の効果と言われる。
百貨店では高級商品が売れるようになったらしい。株が上がり、
カネが回り、景気がよくなる、結構なことだ。

「バスに乗り遅れまい」と、証券会社の株式セミナーも盛況だという。
だが、年季が入った個人投資家なら「これはバブルかもしれない」
という不安もよぎるのではないか。1980年代後半から90年代初めの
バブル景気。株式市場は空前の活況を呈し、土地には目をむくような
値が付いた。知人の不動産会社社長は「取引のなかった大銀行の
支店長が100億円単位の金を借りてくれと向こうから出向いてきた」
と驚いていた。

ごく一部の学者などが「バブルだ」と警告を発していたが、
投資家も銀行も耳を傾けなかった。だが、やはりバブルだった。
株や土地その他に投じられて、まさに泡と消えたカネは日本全体で
何百兆円になるのか。まず経済の右肩上がり信仰も土地神話もない。
なによりバブル崩壊で大損した人がたくさんいる。そういう人たちは
「ババをつかんでなるものか」と逃げ足も速いだろう。
用心するに越したことはない。

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