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老舗企業シャープ

9月15日はシャープ創業100周年だった。元号で言えば
大正元年のこの日、早川徳治がベルトに穴を開けずに締められる
バックルを発明、奉公先の金物店から独立した。

創業者早川さんの生涯は苦難続き。画期的な「早川式操出鉛筆」
(シャープペン)の開発で成功を収めて間もなく、重病で死線をさまよう。
関東大震災では妻子を亡くし、工場も失った。

無一文からの再出発の地は大阪。鉱石ラジオの国産化に成功した。
「常に新しいアイデアで、他より一歩先に新分野を開拓していかなければ、
成功は望めない」。早川社長の信条だったという。

国産テレビ第1号、量産型の電子レンジの発売、太陽電池の量産化、
集積回路の卓上計算機、液晶表示の電卓、どれも「日本で初めて」
「世界で初めて」と称賛された同社開発史の1ページだ。

その老舗企業が経営危機に陥り、再建計画をまとめた。
大量の人員を削減し、海外の工場なども一部売却。販売会社を
統合するほか、液晶テレビ事業を再構築する。創業以来の
思い切った改革だ。、

新技術を駆使したヒット商品を生み続けないと、存続が困難になる
厳しい業界だ。台湾企業との出資交渉の成否にかかわらず、
早川さんの言う「新分野の開拓」で、業績がV字回復する日が
来ることを願いたい。

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