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オリンピックでの勝利

4年に一度のスポーツの祭典「オリンピック」がロンドンで
華々しく幕を開けた。かってはアマチュアしか参加を
認められなかった大会も、今では大部分の競技でプロも
出場できるようになり、まさに人類最強・最速の座を競う場になっている。

「五輪には魔物がいる」と言われることがよくある。絶対的な
優勝候補があっさり敗れたり、まったく無名の選手が栄光の座を
手に入れたりするドラマが数多く繰り広げられてきた。

今大会でも、男子サッカーで日本が優勝候補のスペインを破る一方、
3大会連続で2種目制覇の期待がかかった北島康介選手が
100メートル平泳ぎで5位に終わるなど、予想外の番狂わせが
早くも相次ぎ「魔物」の健在ぶりを示している。

一方、これまでとは少し毛色の違う「魔物」が柔道競技に登場し
混乱を招いている。誤審を防止するために導入された「ジュリー制度」だ。
審判を補助するためにビデオ映像によって結果を判断する方法。
によって、一度下された判定が覆される試合が頻発している。

2000年のシドニー五輪において篠原信一選手が「世紀の誤審」で
金メダルを逃がしたことが、この制度導入のきっかけのひとつと言われる。
しかし、あまりに映像に頼り過ぎる状況下では審判の存在意義が
問われることになる。まずは審判の技術向上に力を注ぎ、
それを補完するためのジュリー制度であるべきではないだろうか。

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