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百寿

「長生きは人に恩返しするチャンス。だから、
自分で罪深いと思っている人は、うんと長生きしてくださいよ」。
数年前、講演でそんな風に笑わせていた聖路加国際病院理事長の
日野原重明さん。10月4日に100歳の誕生日を迎えられた。

90歳の卒寿、99歳の白寿、100歳の祝いは耳慣れないが、
上寿や紀寿、百寿と呼ぶらしい。日本で今年、新たに
100歳になる人は、何と2万4952人。「人生七十古来稀なり」
は既に遠く、喜ばしい限りだ。

日野原さんは今も講演で全国を飛び回り、執筆や医師の活動にも忙しい。
講演の予約は数年先まで詰まっているそうだ。自ら企画した
ミュージカル「葉っぱのフレディ」は12年目を迎え、今月の
特別講演でダンスを披露される予定ときく。

長生きの秘訣は一般に「食事、運動、生きがい」。日野原さんは
病院の6階まで毎朝階段を上がり、高齢患者の手を握って
「私より若いのに、先に逝っちゃ駄目だよ」と笑わせ、励まして
いられるそうだ。見習いたいが、ちょっと超人的すぎる。

医療者に一番求められるのは「知識や技術より、患者の心に
上手にタッチする力」らしい。その言葉通りの柔和な笑顔。
いつまでも元気で、いつまでも現役であってほしいと、
願わずにはいられない。

(M.N)

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