- 2011年9月 9日 08:59
- M.N氏の岡目八目
首相の次にメディアに登場する機会が多い閣僚は官房長官だ。
首相の女房役、内閣のスポークスマンとしての1日2回の
記者会見のこなし具合が政権のイメージを左右する。
在任期間の長さでは福田康夫氏が浮かぶ。
小泉純一郎首相らの下で3年以上務めた。首相になって
評判を落としたが官房長官として名を残した。仕事の鋭さでは
後藤田正晴氏を思い出す。中曽根康弘首相の下で
「カミソリ後藤田」と呼ばれた。
中曽根内閣は5年近く続いた。小泉内閣は約5年半続いた。
管直人前首相まで1年前後での退陣が5人続いたから、
なんともまぶしい。政権党がどこであれ、安定した政権を
取り戻したい。
安定政権の成否は、首相の器はともかく、官房長官の力量にも
かかってきそうだ。後藤田氏のような参謀タイプ、福田氏のような
番頭タイプ、いろいろある。新しいタイプになれるだろうかー。
野田首相は側近の藤村修氏を選んだ。閣僚経験はない。
政権を舞台裏で支える仕事が多かった。自分を「ドジョウ」に
見立てる野田首相より「もっと地味な人」との声も聞く。
風貌と人柄から「ドラえもん官房長官」ともいわれる。
異色のコンビといっていい。首相と官房長官の器、
力量は見た目の派手さとは一致しない例も見てきたから、
楽しみな氣もする。ドジョウみたいなつかみどころのない言動や
ドラえもんの秘密道具で国民をけむに巻いたりしないよう、
とりあえず願いたいものです。
(M.N)