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「涙は「女性の武器」と言って批判を浴びたのは、
小泉純一郎元首相だった。10年前、当時の田中真紀子外相が
外交問題への鈴木宗男衆議院議員の関与を涙ながらに訴えた
のに対し、先の発言となった。

涙が「女性の武器」かどうかは知らない。では「男の涙」は
どうだろうか。先の衆院経済産業委員会で早期辞任を求める
自民党議員の質問に「もうしばらくこらえてください」と、
泣き崩れた海江田万里経済産業相が思い浮かぶ。

洋の東西を問わず、指導者の資質の一つは強さといわれる。
ひるがえって、弱さは最大の欠点だ。人柄がにじみ出る涙は
いいとしても、国会で政治家が手で顔を覆い、肩を震わせて
泣いたのはどうか。

原発の再稼動問題などをめぐる菅直人首相との確執は
かねて言われてはいたものの、国会で泣くのはいただけない。
この人に国を任せて大丈夫かと、心配になった。

管首相の後継を選出する民主党代表選が今月中にも
行われるようだ。震災から立ち上がるために国をどう導いていくのか。
各候補は堂々と政策論議を戦わせてもらいたい。
海江田経済産業相も泣いているときではない。政治のふがいなさに
涙しているのは国民であり、とりわけ被災者であることを
忘れてもらっては困るのだが。


(M.N)
 

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