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高速鉄道

中国で23日夜、高速鉄道の追突事故で多数の乗客が
死傷したと報道された。追突された車両が
20~30メートルの高架橋から転落したらしい。
中国版新幹線では最悪の事故だ。日本は1964年に
東海道新幹線開業以来、死亡事故ゼロを続けている。

中国では高速鉄道網が急速に拡大している。昨年末で
営業距離8358キロは世界最長となった。
2020年末に約2倍の1万6000キロを目指して工事が進行中だ。
6月30日には過去最大となる2兆7500億円を投じた
北京ー上海間(1318キロ)が開業した。従来の10時間の半分に
短縮されたようだ。

威信をかけた国家プロジェクトだけに鼻息も荒く、
国内建設ばかりか、南米や中東に技術輸出の攻撃をかけている。
ところが後発だけに日本や独仏の技術をベースにしたのは
世界の常識で、特許紛争に発展しかねないと懸念されていた。
そこに今回の事故発生だ。各国は事後を注目している。

中国は去年から始まった第12次5カ年計画で「強国」から「富民」への
方針転換を表明した。一党独裁の制約下という前提付きながら
多少スタンスを変えようという姿勢を示した。死傷者の救済・
支援と同時に原因究明と対策をどう進めるか。
安心・安全の優先が富民と無関係ではないと思う。

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