- 2011年7月14日 19:19
- M.N氏の岡目八目
もうすぐ子どもたちの待望の夏休みだ。3学期制の学校では
その前に通知表という憂鬱な(ゆううつ)な"関門"が控えているが、
最近はその内容がかなり様変わりしているそうだ。
子どもたちの行動や性格について先生が意見を述べる「所見欄」。
昔ならば「落ち着きがない」「反抗的なところがある」などと書かれ、
親からも注意されたものだ。しかし近ごろは「行動的で好奇心が旺盛」
「自分の意見が言える」などソフトな表現に言い換えられているようだ。
教師向けにそのためのマニュアル本も出版されているらしい。
元教師の弟に確かめると「その通り」。と教えてくれた。
理由は子どものいいところを評価し伸ばすためだという。
プラス評価で短所も改善される可能性が高い。だが果たして
それだけだろうか。一般論として聞くところによれば、先生から
欠点を指摘されることに我慢ならない父母が多いと聞く。
子どもの行動が目に余るときは保護者懇談会で知らせたり、
さらに家庭訪問で改めるようにお願いするそうだ。なんとも非効率的で
回りくどい氣がする。波風を立てたくない気持ちも分からないでもない。
しかし子どものためを思えば、言い換えでなく真意を伝えるのが望ましい。
先生と保護者の信頼関係が揺らいでいるとしたら、むしろその方が
問題の根が深いと思う。
(M.N)
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