- 2011年2月22日 08:01
- M.N氏の岡目八目
「暖衣飽食」を戎められて育ったというよりは、
そもそもぜいたくなどしたくてもできない時代の申し子たちは、
冬でも厚着せず、寝るときも暖房の世話などにはならなかった。
だが、それも若いうちだけのこと。加齢とともに
寒さが身にしみるようになり、あれほどいやがっていた
電気毛布のお世話になることも抵抗を感じなくなるようになる。
「伊達の薄着」に耐えられなくなって厚着を始めても
「神経痛の予防のためだよ」と言い訳はきくが、電気毛布だけは
抗弁できない。
しかし寝室には暖房がないのだから、それぐらいは
大目に見てもらうことにし、昨年からこの「文明の利器」を
利用している。ただ、確かに暖かいことはいいにしても、
室温や体温を測りながら熱量調節をできないので(最新型はできる?)
そのおしつけがましさが気になるのはいかんともしがたい。
だが、この冬はなぜか事情が一変した。温度を最高にしても
暖かくならず、それどころ薄冷えさえするのである。
これは毛布の能力が追いつかないほど今年の寒さが厳しいため
だろうと考え、人に会うたび「いやぁ、今年の寒さは格別だねぇ」
と同意を求めていた。むろん年のせいも考慮はしての上だが。
だが先日、今夜は冷えそうだからと、あらかじめ電源を入れ、
ふと温度調整目盛の横を見たら、なんと切り替えスイッチが
「2時間」を指していた。その下には「15時間」とある。
つまり毛布は2時間だけ作動していたのだった。
どうりで寒かったわけだ。
(M.N)