- 2010年11月29日 14:50
- M.N氏の岡目八目
今年の納めとなる大相撲九州場所は、
横綱白鵬が優勝決定戦を制し、5場所連続17度目の優勝
で締めくくった。「波瀾(はらん)万丈」という言葉が
ふさわしい場所であった。
今場所、最大の関心は何といっても
白鵬が双葉山の69連勝を追い越せるかどうかだった。
先場所までの安定感からして
「歴史的な瞬間が見られるのでは」と思わせた。
ところが、落とし穴は2日目に早くも待ち構えていた。
平幕稀勢の里の攻めの前になすすべなく土俵を割り、
歴代2位の63連勝で終わった。「こんなものでは」という言葉に、
白鵬の複雑な心境と双葉山の偉大さが重なった。
大きな見せ場が消え、つまらない場所になるかと心配したが、
新たな話題が次々に生まれ盛り上げた。
稀勢の里はもちろん、地元出身の人気大関魁皇の快進撃、
そして平幕豊ノ島の優勝決定戦。
日本人力士が久しぶりに存在感を示した。
角界全体も波乱万丈の年だった。
野球賭博事件に揺れ開催が危ぶまれた名古屋場所では、
天皇賜杯やNHKの生中継もない異例の事態に。
そんな中で、光を放ってきたのが白鵬の連勝記録だった。
来る新たな年、各力士には心機一転で大相撲の魅力を
存分に見せてもらいたい。角界の改革へ、
日本相撲協会が不退転の決意で臨み、
私たち相撲ファンを魅了させてほしい。
(M.N)
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