Home > M.N氏の岡目八目 > トンボ

トンボ

澄んだ空を悠々と飛ぶトンボを見ると秋を実感する。
害虫を食べるトンボは縁起のよい虫として大切にされ、
豊作の象徴だった。
 
日本で最も大きいトンボは鮮やかな緑色の複眼を持つ
オニヤンマ。近年、見かける機会がめっきり減ったが、
長い羽を広げ、悠然と飛ぶ姿は「王者」の風格が漂う。
オニヤンマの名前は、鬼のふんどし模様に由来するという。

鬼は鬼門と呼ばれる北東の方角から出入りするといわれた。
北東は十二支で「丑寅(うしとら)」。
そこから牛(丑)のように2本の角を持ち、虎(寅)のような
黒と黄色のしま模様のふんどしをする鬼のイメージがつくられた。
鬼のふんどしに似た模様をしているトンボが、
オニヤンマというわけだ。

トンボは、前進するが、後退しない性質から
勇猛果敢を身上とする武士に好まれ「勝ち虫」といわれた。
トンボは不退転の固い決意のシンボルとして家紋や
武具にあしらう戦国武士も少なくなかった。

トンボの古名は蜻蛉(かげろう)。蜻蛉は産卵を終えると
数時間で死ぬことから、はかないもののたとえに使われる。
前政権まで「短命」な首相が続いた。
次のリーダーが蜻蛉でないことを願う。
国民が困る。

Home > M.N氏の岡目八目 > トンボ

Search
Links

ページ上部へ戻る