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季節の針

カレンダーも、後8日で9月というのに猛暑だ。
ここまで続くと体も耳も慣らされたのか、
最高気温が35度と聞いても驚かない。
「今日も暑そう」で済ませてしまう。

しかし猛暑でも「季節の針」は進む。
田んぼでは、黄金に実った稲の刈り取りが始まったようだ。
わらのにおいが漂う刈り田には、落ちたもみを食べようと
ハトが集まっていることだろう。
間もなく新米が親戚の農家から届けられそうだ。

猛暑で不漁とされるが、新米に合うといえば、やはりサンマだろう。
北の海では餌を食べ、丸々としたサンマはうまい。
ちょうど四国のスダチも出回り始めた。
炭火で焼いたサンマにスダチをぎゅっと搾れば最高である。

そんなことを想像しながら夜、外に出ると、もう秋だ。
涼しい風が肌をなで、草の中からはコロコロコローという
コオロギの鳴き声が聞こえてくる。
昼とは打って変わった別世界だ。
 
日本人はセミの種類を鳴き声で聞き分け、
コオロギの声で秋を感じ取る。これに対して、欧米人の多くは
虫の声を耳にしても雑音にしか聞こえないとの話もある。
心地よいコオロギの声が雑音では、もったいない気がする。

さて自然界は小さい秋が見えてきたが、政界はどうだろう。
秋どころか、これからますます暑くなるー。
9月1日告示の代表戦を控えている民主党からは、どんな声か。

(M.N)

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