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ふるさと

8月はふるさとを思うつきだ。お盆、お墓参りと。
降るようなセミの声、祭りや花火、同窓会もある。
田が日一日と実りの季節に近づく。
スイカ、トウモロコシ、ナスに枝豆、冷えたビール。
青空と入道雲、そして深い夜空。

最近、夏の風情の今昔を思う。勢力を増したのは暑さ。さ
っぱり見かけなくなったのは蚊帳とラジオ体操だろうか。
防犯上、夜間は窓を開け放つことがなく、エアコンも普及し、
蚊帳を用いる機会がない。真夏の風物詩だったラジオ体操も、
子どもたちの姿は少ないようだ。

子どもが小学生のころ、眠たい目をこすりながら
近所のラジオ体操会場に出向き、出席印をもらって喜んでいた。
ところが電通リサーチが実施した小学生の夏休みの過ごし方調査
(2008年=関東、関西)によればラジオ体操は
親子の世代格差が大きく、親世代の実施率は71,5%だったのに
小学生はほぼ半減しているそうだ。

少子化が響いていそうだし、結果的に地域のコミュニケーションの
希薄化に結びついているようにも思える。むしろラジオ体操は、
今では中高年の健康維持の手段になっている。

入道雲に対する見方も変わってきている。
昔日は、わき立つ雲は夕立を呼び、涼風を運ぶものだった。
しかし、現代はゲリラ豪雨の元凶視されるようだ。
自然が変わり、それを受け入れる心情も変わる。

そうした中で変わらないであろう、ふるさとへの思い。
私も、なかなかお盆に行けないので遅まきながら
帰省し墓参りと旧友と語り合い、ふるさとを見つめてみたい。

(M.N)
 
 

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