- 2010年8月16日 18:34
- M.N氏の岡目八目
参院の予算委員会で、みんなの党の川田龍平議員が
管直人首相を「管さん」と呼んでいられた。
国会の会議では、大方の議員は首相を「総理」と呼ぶ。
ある国会議員秘書は「薬害エイズ事件を共に戦った仲間として
親近感があるのではないか」と推測していた。
やりとりを振り返ると、川田議員は首相をあえて「さん」付けで
呼んだのかな、という気もする。
いずれにせよ、さん付けは新鮮に思えた。
国会議員はプライドが高い。「先生」と呼ばないと機嫌を悪くする人が多い。
大臣になれば「大臣」、総理大臣になれば「総理」と呼ぶのが無難だ。
ある総理大臣が就任直後、担当記者から「総理」と呼ばれると
「『○○さん』でいいよ」と言ったという。しかし、
そのうち「○○さん」では返事もしなくなったそうだ。
以前、県内の国会議員が選挙の決起大会で、
ゲストの先輩議員をさん付けで紹介し、「国会議員を先生などと呼ぶから、
政治が駄目になるんです」と説明された。しかし当の議員も
やがては「先生」と周囲から呼ばれていたようだ。
国会議員になるための選挙はつくづく難儀だと思う。
常人は為し得ない選挙の試練をくぐり抜けただけでも
「先生」と呼ぶに価するかな、と個人的には思っている。
だが、それだけではやはり寂しい。
(M.N)