- 2010年3月 7日 17:39
- M.N氏の岡目八目
さすが「五輪の申し子」というべきだろうか。
17日間の戦いの余熱があるバンクーバー冬季五輪で
日本選手団長を務めた橋本聖子さんのことだ。
冬と夏合わせて7回出場した実績はもとより
団長としての存在感に敬服した。
最も印象的だったのは、男子スノーボードの
国母和宏選手の服装問題での対応だった。
出場辞退を申し入れた競技団体を制し
「スタートラインに立たないで終わるのは逆に無責任。
私が責任を負う」と出場させた ”大岡裁き”。
競技を見守った後、国母選手に駆け寄って握手をした姿に
リーダーとしての器の大きさが伝わってきた。
女子モーグルで4位に終わり「なんで一段一段なんだろう」の
名言を残した上村愛子選手には
「4年ごとに積み上げた努力はメダルに値する」と
暖かいコメントを送った。
ドイツとの決勝の前に「死ぬ気で行け」とゲキを飛ばした
スケート女子団体追い抜きでは、「でも死ねないから・・・」と
付け加えたという。緊張感ある場面でのユーモアに
こちらも顔がほころんだ。
上に立つ人の度量に首をかしげることが多い昨今
努力と実績に裏打ちされた彼女の言葉や対応に
説得力と指導力が感じる。
帰国後「競技力向上には、国を挙げた強化や環境整備が必要」と
強調されている。今後は「議員力」で発揮されることを願い
応援したいとつくづく思う。
(M.N)
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