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カーリング

ヤー!イェップ!」「ウォー!ウォー!」。
氷のレーンに大きな声が飛び交う。
バンクバー冬季五輪のカーリング女子で
日本代表の「チーム青森」が奮闘している。
一発逆転の絶妙ショットが次々と放たれるから、目が離せない。

漬物石のようなストーンを40メートル先の
約直径3・7メートルの円中心目がけ滑らせる。
相手の石を円からはじき出したり、防御用に手前に置いたり。
「氷上のチェス」と呼ばれるが、おはじきやビー玉遊びを連想する。
15世紀にスコットランドで生まれたらしい。

冒頭の「ヤー」は「掃け」。「ウォー」は「掃くな」の合図という。
この掃き具合で、石の停止位置が変わるから必死なのだ。
カーリングでは技だけでなく、対戦相手を思いやることが大切とされ
その「カーリング精神」は選手宣言の決まり文句にもなっている。
相手のミスを喜ぶなどもってのほかだ。

競技の母国、対英国選で日本は好ショットを連発した。
最終エンドのプレーを放棄して英国は日本に握手を求めた。
潔いギブアップぶりは、さわやかで品格すら漂っていた。

(M.N)


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