- 2010年2月22日 19:44
- M.N氏の岡目八目
何年か前、深夜の新幹線ホーム。
前を会社員ふうの男性が千鳥足で歩いていた。
ふらっとホームから落ちそうになったが
運よく持ち直し、事なしにすんだ。
肝を冷やしたのはこちらの方だが
もし転落していたら自分に何ができたろう。
先日、JR中央線高円寺駅ホーム。
酒に酔った女性が線路に転落。たまたまそばにいた
若き男性が線路に下り、着を失っていた女性を
レールの間に寝かせた直後、電車が通過。
男性の機転とわずか20センチのすき間のおかげで
女性は転落時の軽傷ですんだ。
二人とも無事だったが、一つ間違えば逆もあり得た。
レール上にあった女性の手足を
レールの間にそろえて安全を確保した時
電車は目前に迫っており、男性は機敏に
ホーム下の待避所に逃げた。
JR東日本の安全体制や駅員が
どう対応したかが気になったが、表彰は翌日で手早かった。
男性は、「考えて行動したのではなく、とっさに体が動いた。
自宅に帰って冷静になり、あらためて恐怖感がよみがえってきた」
と話した。
誰にでも起こりうるケースだが、誰もができることではない。
それなのにどこにでもいる普通の市民という印象で
テレビに映った笑顔もさわやかだった。
人知れず人を救ったり、道に迷い
何かにつまづいて困っている人にさっと手を差し伸べる人。
そんな心温まる人間になるよう、遠い昔の小中学校時代の先生
亡き父は教えてくれたのだが。反省している。
(M.N)