- 2010年1月22日 08:53
- M.N氏の岡目八目
新型インフルエンザへの厳戒態勢のなか
本年度の大学入試センター試験が終了した。
不況による国公立大志向の高まりで
志願者は昨年を1万人近く上回ったようだ。
前進の共通1次試験を含め
センター試験が始まって30年余り。
受験生を点数で輪切りにし、大学序列化の一因になったと
批判を浴びてきたが、今では多くの私立大も利用し
大学志願者の大半が受験する一大イベントとなっている。
文部科学省のまとめでは昨年度、高校生の大学進学率は
全国平均で初めて5割を突破したそうだ。
少子化時代でも受験戦争はなお厳しいのかと思いきや
進学塾によると「大学入試にかっての悲壮感はない」という。
推薦や、得意科目だけの試験や「一芸」など
入試が多様化しどこかには入れる。
背水の陣で一般入試に臨む受験生は少数派らしい。
激化が厳しいのは中高一貫校や
難関私立中を目指す中学受験。
くしくもセンター試験第1日が中学入試の初日だった。
不況で私立中全体の志願者が減るなか
進学実績のあるコースは相変わらずの人気ぶりだ。
「先行き不透明な時代にあって、子に学力だけは
つけてやりたいと願う親心の現れ」と塾講師は言う。
そうなのかもしれない。
だが、一心に答案用紙に向かう児童を見て、何か気の毒にも感じた。
16年前にセンター試験を受けた時の子供が2児の母親になっているが
孫の受験期にはどう考えるのか心配だ。
(M.N)