- 2009年12月 1日 10:27
- M.N氏の岡目八目
時々間違い電話がかかってくる。
手が離せない用事をしている時など、つい舌打ちしたくなる。
また、かかってくるはずの電話を待っている時
間違い電話がくるとがっくりくる。
だが、冷静に考えてみると、自分も同じような
かけ間違いをやっている。
人の失敗を悪(あ)しざまにあげつらうわけにはいかないのである。
だから、間違い電話がかかってきた時には
できるだけ丁寧に応対しようと思うのだが、ついつっけんどんになる。
今日も間違い電話がかかってきた。
「○○さんですか」と女性の声。「違いますよ」
「すみません。お電話番号を間違えたようです。失礼しました」と丁重だ。
「あ、すんません」とだけでガチャンと切る人も多い。
先日、こちらが間違い電話をかけた。
「違います」という中年らしい男性の声。
「間違いました。すみません」と言ったら
「いやあ、こっちもよくやりますよ」とおおらかな返事。
ガチャンとにらみつけるよう切り方が多い中、こんな応対は初めてだった。
自分と比較して、あまりにも相手が「大人」なのには少しショックだった。
大げさなようだが、失敗した相手をとっさに気遣うというような
こんな気持ちにゆとりのある人を
「世の中を明るくする人」といってもいいのだろう。
ほんのささいな出来事のようだが
日常生活ではささいなことの積み上げが大きい。
人の値打ちはこんなところに出るような気がした.
(M.N)